
フロリダ州ケープ・カナベラル: NASAの探査機が、コロナと呼ばれる未踏の太陽大気を突っ切り、正式に太陽に「接触」した。
今回のニュースは、米国地球物理学連合の会合で発表された。
パーカー・ソーラー・プローブは、4月に8回目の太陽接近を行い、実際にコロナを通過した。NASAの科学者によると、データを取り戻すのに数ヶ月かかり、確認するのにさらに数ヶ月かかったそうである。
ジョンズ・ホプキンス大学の研究者、ヌール・ラウアフィ氏は、「魅力的でワクワクします」と語った。
2018年に打ち上げられたパーカー・ソーラー・プローブは、太陽の中心から約1300万キロメートルの地点で、太陽大気と吹き出す太陽風の間の、ギザギザの凹凸な構造を持つ境界を初めて横切った。探査機は少なくとも3回、コロナの中に出入りしたが、いずれも無事に移行したと科学者たちは述べている。
「最初の、そして最も劇的な時は、約5時間(コロナの)下にいた… 5時間なんて大したことないと思われるかもしれませんね」とミシガン大学のジャスティン・カスパー教授は記者団に述べた。しかし同探査機の動きは非常に速く、その5時間中、1秒間に100キロメートル以上の速度という膨大な距離を移動していたと付け加えた。
ラウアフィ研究員によれば、コロナは予想よりも塵が多いように見えたという。また今後のコロナ観測によって、太陽風の起源や、太陽風がどのように加熱され、宇宙へ加速されるのかについて、科学者の理解を深めることができるという。太陽には表面がないため、コロナは活発な場所であり、この磁気の強い領域を間近で観察することで、地球上の生命に影響を与える可能性のある太陽の暴発をより理解することができる。
予備データでは、探査機パーカーは8月の9回目の接近の際にもコロナに浸かったことが示唆されているが、科学者たちはさらなる分析が必要であると述べている。また先月には10回目の接近を果たした。
同探査機は2025年の最終軌道まで、太陽に近づき続け、コロナに深く潜り続ける予定である。
また今回の研究成果は、米国物理学会から発表された。
AP