
アミン・アッバス
アラブ首長国連邦で地元の食材を使った料理を提供するSakura Japan Sweets and Restaurantは「真の」日本の味を求める人を対象にしている。
創業者でオーナーの千葉道代氏はアラブニュース・ジャパンの独占インタビューでビジネスを始めてからこれまでを振り返った。試験的農業を実践するため2001年にアラブ首長国連邦ラス・アル・ハイマに渡った千葉氏はこの経験から原材料を使用して加工食品を作るというアイデアを得る。
この事業を検討する以前に千葉氏は日本の緑茶を取引する会社Agrak Food and Beverages Trading LLCを2016年に設立したが事業は困難だったため、多方面で仕出しを行うための調理場をオープンすることとなった。「とりあえず当分の間は抹茶ロールケーキやほうじ茶ケーキといった緑茶を使ったお菓子を作ろうと考えました」と千葉氏は語った。
Sakura Japan Sweets and Restaurantは2018年11月に活動を開始。「始めたきっかけは友人たちがお菓子だけでなく日本食も食べたいとリクエストしたことでした。それでラーメン、巻き寿司、他にも現在メニューにあるようなカジュアルな食事を追加しました」
それでも事業の確立は順風満帆といったものでは決してなかった。「一番厳しかった課題は企業の承認を得ることと限られた食材で作られた日本食がアラブの人たちに受け入れてもらえるだろうかという点でした」と千葉氏は語る。
また千葉氏は「ひとりひとりの意見やフィードバックを確認してメニューを作りました」とも語った。
千葉氏によるとお店の食事とコンセプトは「高い評判を得た」そうだ。また千葉氏は本格的かつ手頃な料金で日本食を味わえるという意味で他のカフェとは違うと訪れる人に認識してもらえたらと願っている。
さらに千葉氏はSakura Japanの今後の予定についてアブダビ店が近日中にオープン、またアラブのラーメン好きのためにエミラティの若者と共に「禅ラーメン」作りのプロジェクトを進めていると語った。