
岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党代表質問が25日、衆院本会議で行われた。憲法改正について、首相は「(自民党)総裁任期中に実現したいという思いにいささかの変わりもない」と重ねて意欲を示した。日本維新の会の馬場伸幸代表への答弁。
安定的な皇位継承の在り方を巡っては、政府の有識者会議が2021年12月にまとめた報告書を踏まえ、「自民党でも活発な議論を率先して行っていく」と強調した。
物価高騰に対応するため、馬場氏は消費税率の引き下げを主張。首相は「消費税は社会保障財源として位置付けられており、税率引き下げは考えていない」と否定した。
共産党の志位和夫委員長は、消費税のインボイス(適格請求書)制度の廃止を要求した。首相は「複数税率の下で課税の適正性を確保するために必要な制度だ」と拒否した。
子どもと接する職に就く人に性犯罪歴がないことを確認する「日本版DBS」の創設法案について、首相は「次期通常国会以降、できるだけ早い時期に提出できるよう努めていく」との方針を示した。公明党の石井啓一幹事長への答弁。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、労働力不足が指摘される介護職員の賃上げを求めた。首相は「職場環境改善に加え、処遇改善に構造的につながる仕組みを構築していく」と応じた。
機密情報の取り扱い資格「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」の制度化に関しては「次期通常国会への法案提出に向け、準備を進めていく」と説明した。
時事通信