
ワシントン:フィナンシャル・タイムズ(電子版)は24日、日米両政府が来月の首脳会談に合わせ、1960年の安全保障条約改定以来で最大の防衛関係の見直しを行うと報じた。在日米軍司令部の再編などを発表する予定だという。
岸田文雄首相は来月10日、バイデン米大統領とホワイトハウスで会談する。覇権主義的な動きを強める中国に対抗し、自衛隊と米軍の連携強化などを打ち出す見通しだ。
林芳正官房長官は25日の記者会見で「日米間で相互運用性と即応性を高めるため、指揮統制にかかる連携強化の議論を行っている」と述べた。
報道によると、在日米軍司令部に実質的な決定権限が乏しいため、日本側はかねて権限を強化するよう米国側に求めてきた。日本側は現在、作戦計画や合同演習などにおいて、米ハワイ州のインド太平洋軍と調整する必要がある。
バイデン政権が検討している案の一つは、米軍の統合任務部隊を新設し、インド太平洋軍傘下の太平洋艦隊に所属させるというもの。一方で、日本側が提案している在日米軍司令官の格上げ案については、米上院軍事委員会のリード委員長(民主党)らの支持を得られていない。米国防総省はまだ決定を下していないという。
時事通信