
広島市の松井一実市長は1日、原爆の日に平和記念式典で読み上げる「平和宣言」の骨子を発表した。「国際問題を解決する手段として武力に頼らざるを得ない」という考え方が強まっているとした上で、世界の指導者に核抑止論からの政策転換を促す一方、若者をはじめとする「市民社会が起こすべき行動」を示す。
宣言では、被爆者の体験記のほか、東西冷戦を終結に導いた故ゴルバチョフ元ソ連大統領の言葉も引用するという。
松井氏は記者会見で、現在の世界情勢について「戦火により多くの罪のない人の命、日常が奪われている」と指摘。「これまで以上に対話による平和的解決が重要だ」との考えを示した。
時事通信