
菅義偉官房長官は1日の記者会見で、トランプ米大統領が先進7カ国首脳会議(G7サミット)にロシアや韓国などを招待する意向を示したことについて、「G7の枠組みは主要国間で国際社会が直面する課題に取り組む方針、連携協力を確認する場として引き続き重要だ」と述べ、現在の枠組みの拡大に慎重な考えを示した。
トランプ氏は、6月開催を目指していたG7サミットを9月以降に延期すると表明。同時に現在のG7の枠組みは「時代遅れ」とも指摘し、ロシア、韓国、オーストラリア、インドの4カ国を招待する考えを明らかにしている。
菅氏は会見で、4カ国が日本と基本的価値を共有していると認識しているか問われ、「それぞれ非常に重要なパートナーだが、一概に申し上げることは差し控えたい」と明言を避けた。
G8メンバーだったロシアは、ウクライナ南部クリミアを併合した2014年以降、排除されている。菅氏は「ロシアによるクリミア併合を認めないという日本政府の一貫した立場は変わっていない」と強調した。
JIJI Press