
中国政府は、火曜日、福島第一原子力発電所からの100万トンを上回る処理水を海洋放出するという日本政府の計画を、「極めて無責任」であると批判。
日本政府は、長年大量に貯蔵されてきた福島第一原発からの処理水の海洋放出について、処理水はほぼ全ての放射性物質が除去されており、さらにそれを希釈してから放出するため、安全であると主張している。
海洋放出の開始は数年後と見られるものの、すでに近隣諸国からの懸念や漁業関係者からの怒りの声が寄せられている。
中国政府は、日本の計画は公衆衛生に悪影響を与えかねないとし、「国内外の疑念や反対を考慮せずに」放射性物質を含む処理水の処分を決定したと、不満をあらわにし、中国外務省は、同省のウェブサイト上で、「これは極めて無責任な方法であり、国際的な公衆衛生と安全、そして近隣諸国の人々の重大な利益に深刻な打撃を与えることになるであろう」と、声明を発表した。
中国政府は、海は「人類共通の財産」であり、処理水の放出は「単に日本国内の問題ではない」とし、外務省は、「中国は引き続き国際社会と共に、今後の進展を詳しく追跡し、さらなる措置を講じる権利がある」と、述べた。
2011年の津波でメルトダウンが生じ、機能不全に陥った福島第一原発のタンクには、これまで約125万トンの処理水が貯蔵されている。
菅義偉首相は、処理水の放出は、福島第一原発の廃炉に向けた数十年に及ぶ過程において、「避けられない課題」であると述べた。
国際原子力機関(IAEA)は、世界各地の原子力発電所で、これと同様の処理水の処分が行われているとして、日本の海洋放出を承認している。
日本政府が太平洋地域の超大国である米国と同盟関係を深めていることから、日本と中国の関係は、ここ数ヶ月硬直状態のままである。
AFP