
東京:岸田文雄首相は金曜日、佐渡島の金山をユネスコの世界遺産に推薦すると発表した。韓国は、戦時中に朝鮮人労働者虐待が行われていた場所であるため、不適切だと抗議しており、この問題は未だ隣国との関係を緊張させている。 岸田首相は今年、北日本の400年の歴史を持つ遺跡を推薦するという決定を下したが、これは政権党内の強力な極右修正主義者の強い後押しを受け、以前のより慎重な姿勢を覆すものであるようだ。 岸田首相は、佐渡島の金山は日本の産業史における重要な存在であると述べた。 「その価値の高さにもかかわらず、その登録については様々な意見があることは理解しています…ですから、早期に議論を始めたいと思います」と語った。 佐渡島の金山は先月、日本の文化審議会によってユネスコの世界遺産候補に選ばれ、韓国側の抗議を引き起こした。 韓国は、日本が佐渡金山を国連教育科学文化機関の世界文化遺産に推薦することに反対している。1910年から1945年の朝鮮半島植民地時代に日本に連れて来られた多くの朝鮮人が、この金山で強制労働に従事させられたからだ。 歴史家によれば、日本は、国内の労働年齢の男性の多くがアジアと太平洋の戦地に送られたことによる労働力不足を補うために、朝鮮半島から強制連行した労働者を含め、何十万人もの朝鮮人労働者を鉱山や工場で使用したという。 町や県のサイトでは、佐渡金山は産業化以前および以後に傑出した鉱山技術開発を示し、1989年に閉山される以前には、世界最大の金生産量にもなったと賞賛されている。戦時中の朝鮮人労働者の使用については触れられていない。 今回の佐渡島の例は、日本が2015年に長崎の軍艦島をユネスコの「明治日本の産業革命遺産」に登録した際に起きたことを想起させる。朝鮮人もこの島で労働したという記述がないことに韓国が抗議し、ユネスコが日本に対してよりバランスの取れた史観を提示するよう求める決定を下したのだ。 岸田首相は、佐渡金山の登録計画について「冷静で丁寧な議論」を行うべきだと述べた。岸田首相は、火曜日に内閣が佐渡島の推薦を正式に承認する予定だと述べた。 岸田内閣は以前、佐渡島推薦の延期を検討していたが、日本の恥ずべき戦時中の過去を白紙に戻そうとすることで知られる安倍晋三元首相とその支持者からの圧力が強まり、立場を覆したようだ。 「議論を避けて薦めないのは間違っている。事実で反論すべきだ」と、安倍首相は先週、与党内のグループ会合で述べた。彼の子飼いの高市早苗党政調会長は今週、国会でこの問題は「日本の名誉の問題」であると述べた。 政府は2月1日の期限までにユネスコに推薦書を提出する予定だ。 予定通りに進めば、ユネスコの諮問機関が秋に金山跡を調査し、2023年5月頃に世界遺産委員会の審議に先立って登録の可否を決定する予定だ。 |
AP