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ロボットが福島第一原発の溶融燃料を撮影した写真が公開される

遠隔操作の水中ロボットの画像。2011年の地震と津波で被害を受けた福島原子力発電所内の損傷箇所を示している。2022年2月9日(水)日本、福島(AP)
遠隔操作の水中ロボットの画像。2011年の地震と津波で被害を受けた福島原子力発電所内の損傷箇所を示している。2022年2月9日(水)日本、福島(AP)
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11 Feb 2022 01:02:44 GMT9
11 Feb 2022 01:02:44 GMT9

東京:関係者の木曜の発表によると、最も損傷した福島原発の原子炉の底に溶け落ちた核燃料の堆積物だと思われる画像を遠隔操作ロボットが撮影した。

2011年の大地震と津波により、発電所の冷却システムが損傷を受け、3基の原子炉が炉心溶融を引き起こした。高放射能燃料のほとんどは格納容器の底に落ちてしまい、取り出すことが非常に困難になっている。

東京電力の木曜の発表によると、以前にもカメラを搭載した小型ロボットを1号機に送り込もうとしたが失敗していた。しかし、ROV-Aロボットが今週撮影した画像に、壊れた構造物、配管、冷却水に沈んだ溶融燃料やその他のデブリスとみられる堆積物が写っていたという。

損傷を受けた3基の原子炉内には、1号機の約280トンを始めとする約900トンの溶融核燃料が残されている。その除去は困難な作業であり、批評家は「当局は除去に30~40年かかると言っているが、その見通しは甘すぎる」と述べている。

東京電力によると、今後の探査のための経路を確立する任務に当たっていたロボットが複数の小型カメラを搭載しており、原子炉の一次格納容器内の画像が取得できたという。

東京電力の広報担当である高原健一氏によると、デブリスの堆積物が容器の底から盛り上がっており、台座(炉心の真下にある構造物)内にも確認されることから、この部分に溶け落ちた燃料であることが示唆されるという。

ただし同氏は、「画像に写っている物体が何かを確認するには、更なる探査が必要だ」と述べている。

同氏によると、ロボットが測定したある箇所の放射線レベルは2シーベルトだった。これは人間にとっては致命的な値だ。原発作業員の年間被ばく限度は50ミリシーベルトに設定されている。

1号機のロボット探査は火曜に始まったが、これは2017年以来初となる。以前のロボットは、極めて高い放射線と内部構造の損傷に阻まれ、溶けた燃料の画像を取得できなかった。

1号機の燃料は、2メートルもの深さの高濃度放射能汚染水に浸かっている。

東京電力は、最初のロボットが収集したデータと画像を分析後、追加探査を行うとしている。

今後数か月にわたる調査では、日立GEニュークリア・エナジーと政府出資の共同事業体である原子力国際廃炉研究機構が共同開発したその他のロボット5体が使用される予定だ。

東京電力の関係者によると、1号機の調査目的は「溶けた燃料の堆積物の測定、3次元マッピング、同位体とその放射能の分析、サンプル採取」だ。

こうした調査は、溶けた燃料を安全かつ効率的に除去し、最終的に原子炉を廃炉にするための装置や戦略を開発するうえで重要な鍵となる。

高放射能物質を安全に除去し、保管し、最終的に処分して片付ける方法の詳細は、まだ決定されていない。

東京電力は今年後半にかけ、ロボットアームを使用し、内部のロボットプローブ作業が進んでいる2号機から順に、溶融燃料の最初の除去作業を開始したい考えだ。

AP

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