
日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃走した事件で、弁護人の弘中惇一郎弁護士は4日、取材に応じ、弁護団が辞任を検討していることを明らかにした。来週、被告との接触を図り、被告の意向を踏まえて時期を決める。弘中弁護士は「いずれ辞任しないとしょうがない」などと語った。
同日午後に弁護団会議を開催し、従前からゴーン被告を知るレバノンの弁護士を通じ、被告と接触を試みることを決めた。この弁護士とは連絡が取れる状態といい、弘中弁護士は「来週早いうちに(被告と)連絡を取りたい」と話した。弁護団は、被告との接触状況や、8日に行われる見通しの被告の記者会見内容を踏まえ、弁護団として会見を開く予定。
取材に対し、弘中弁護士は、東京地検から弁護団が保管している被告のパスポート3冊や、保釈中の被告の面会記録、使用許可されていたパソコンなどの提供要請があったことも明らかにした。面会記録については要請に応じる予定だが、パスポートとパソコンについては、検討の上で判断するという。
会議では逃走の動機も話題になった。弁護団は「妻キャロルさんと会えないことが主因」とみているという。
時事通信社