
ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ難民らでつくる「在日ビルマ・ロヒンギャ協会」のゾー・ミン・トゥット副代表、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。「ミャンマー国軍やアウン・サン・スー・チー国家顧問のうそを信じないでほしい」と訴え、ロヒンギャ迫害を否定するスー・チー政権を非難した。
ロヒンギャ迫害をめぐっては、ミャンマー政府はオランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)に提訴され、昨年12月の口頭弁論にスー・チー氏が出廷した。
ゾー・ミン・トゥット副代表はミャンマーで今年実施される総選挙を念頭に、「スー・チー氏は訴訟に向き合うためにハーグに行ったのではない。国民の支持を得るための選挙キャンペーンだ」と批判。「ロヒンギャの骨の上に民主主義や平和を築くことはできない」と強調した。
一方、ロヒンギャ迫害を非難する国連総会決議案の採決で棄権するなどした日本政府の対応については、「ミャンマー政府を満足させるために迫害を認めていない」と苦言を呈した。