




韓国、ソウル:北朝鮮の金正恩氏は、朝鮮人民軍創設75年を記念して、最新兵器を披露する大規模な軍事パレードを監督した。国営メディアが8日、報じた。
パレードは2月8日夜、平壌中心部にある金日成広場で行われた。花火の打ち上げや軍楽隊の演奏が行われ、制服を着た兵士が「2.8」や「75」の形に一斉に行進した。国営の朝鮮中央通信が報じた。
黒いコートと帽子(北朝鮮建国時の指導者だった祖父の金日成氏も好んだ服装)を身に付けた金正恩氏は、李雪主夫人と娘のジュエさんと一緒にパレードに参加した。その様子が国営メディアの写真に写っていた。
金氏がレッドカーペットを歩く姿、銃剣を持って並んだ兵士を閲兵している姿、最高司令官に守られながら立っている姿、軍隊やミサイル部隊がそばを通り過ぎていくときに敬礼をしている姿が写真に写っていた。
核武装国である北朝鮮は、重要な祝日や出来事を祝うために軍事パレードを行っている。北朝鮮を監視している人たちは、孤立した金政権の、禁止されている弾道兵器や核兵器の進展を知る手がかりを探して軍事パレードを注意深く監視している。
朝鮮中央通信によると、広場にはミサイルが何列にも並べられ、「強大な戦争抑止力と反撃能力」を誇示する「戦術核運用部隊」が登場したという。
北朝鮮の最強の大陸間弾道ミサイルの列が広場に登場すると、観衆から歓声が上がった、と朝鮮中央通信は報じた。
パレードでは「朝鮮民主主義人民共和国の国防力の変革的発展と、我が国の最高の核攻撃能力」が披露されたと、朝鮮中央通信は北朝鮮の正式名称を使って伝えた。
パレードでは「核には核を、真っ向対決には真っ向対決で!」という原則に従って敵に立ち向かう北朝鮮の能力が誇示されたと朝鮮中央通信は付け加えた。
マクサー・テクノロジーズが8日夜、午後10時5分(GMT13時5分)に撮影した商用衛星画像には、大きな北朝鮮国旗と金日成広場に集まった数千人の人々が写っていた。
長年、北朝鮮の国営メディアは金正恩氏の子供に言及しなかった(韓国の諜報機関は、金正恩氏は李夫人との間に3人の子供がいると考えている)。しかし金氏は昨年11月、大陸間弾道ミサイル発射に際し、ジュエさんを披露した。
それ以降、その10歳の少女は、注目を集める多数のイベントに父親と一緒に現れている。直近では、7日に行われた朝鮮人民軍創設記念日を祝う宴会に出席した。
アナリストらによると、ジュエさんは北朝鮮の「王女」に当たる。金氏と常に同行していることから、金氏の後継者に任命された可能性があるという。
金正恩氏の実父である金正日氏は、年上の子供たちではなく正恩氏を後継者に選んだ。自分に最も似ているという理由からだった。
北朝鮮はここ数年、今回のものも含めて、夜の軍事パレードを4回開催している。
北朝鮮が、最新型大陸間弾道ミサイルの発射を含む、記録的な数の兵器実験を昨年行い、戦争準備体制を整えるために軍事演習を拡大・強化すると宣言した後、今回のパレードは行われた。
金正恩氏は最近、北朝鮮の核兵器保有量を「指数関数的に」増やすよう求めている。戦術核兵器の大量生産や、核による報復攻撃を行うための新型ミサイルの開発などが含まれている。
ロイター