
ワシントン:国際通貨基金(IMF)、世界銀行、モロッコ政府は18日、先日2,900人以上が命を落とす地震被害が近郊で発生したにもかかわらず、両国際機関の年次総会を10月にマラケシュで予定通り開催すると発表した。
世界銀行のアジェイ・バンガ総裁、IMFのクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事、モロッコのナディア・フェッタハ・アラウィ経済相は共同声明を出し、年次総会は10月9日から15日の期間にかけて、9月8日にマグニチュード6.8の地震が発生した場所からわずか45マイル(72 km)の距離にあるマラケシュで開催すると述べた。内容は「この状況に」合わせて一部変更されるという。
IMFと世界銀行の高官がこのような決定に踏み切ったのは、ロイター通信が最初に報じた通り、モロッコ当局から直接的な要請があったためである。年次総会はモロッコの観光拠点に約10,000~15,000人の来客が見込めるため、モロッコ当局が両世界機関に同国で開催するよう強く要望していた。
3人の代表は、次のように語る。「年次総会を目前に控える今、最も重要なことは、現在進められている救援活動を妨げることなく、被災者とモロッコ国民を尊重する形で開催することだ」
「この非常に困難な時期において、年次総会は、直面した悲劇から立ち直る姿を改めて示したモロッコ及びその国民に、国際社外が寄り添う機会を提供することにもなると信じている。また、参加者全員の安全確保にも引き続き専念する」
ゲオルギエバIMF専務理事は15日、ロイター通信に対し、年次総会が別の場所で開催されることになれば、モロッコのホスピタリティ産業に「非常に壊滅的」な打撃を与えることになると同国首相から伝えられたことを明かした。
ロイター