
ニューヨーク:レバノンは危機に見舞われているがビジネス文化は進むべき道を示しているため、同国は「現状のように経済的に無力である必要はない」と、米大統領のエネルギー安全保障担当顧問が20日に述べた。
アモス・ホッホシュタイン氏は、「レバノン人は地球上のあらゆる国でビジネスを行っている」と語った。「どこに行ってもレバノンの起業家、医師、CEO、金融業者がいる。しかし、彼らはビジネスを行うために国外に出なければならない」
大統領補佐官代理兼上級顧問(エネルギー・投資担当)を務めるホッホシュタイン氏は、ニューヨークで開催された第1回中東グローバルサミット(アラブニュースも出席)で演説した。
元米NATO常駐代表のダグラス・ルート中将が、ホッホシュタイン氏を交えた炉辺談話スタイルの討論会の司会を務めた。
ホッホシュタイン氏は2022年後半、レバノンとイスラエルの間の海上国境画定交渉において首席交渉官を務め、係争中だったカナ・ガス田およびカリシュ・ガス田を両国間で分ける形の解決を導いた。
ルート中将はホッホシュタイン氏に対し、この合意がさらなる交渉や関係緊密化のきっかけとなる可能性はあるかと質問した。
ホッホシュタイン氏は次のように答えた。「皆から不可能だと言われていた。私は両国が否定派に背を向けてそれを実行したことを高く評価している」
「我々は常に前例を作っていかなければならない。それ(合意)は、我々が行うことができるその他のことの前例となるはずだ」
ホッホシュタイン氏は8月下旬、「意向を探り」イスラエルとのさらなる交渉の可能性を把握するためにレバノンを訪問した。米国はイスラエルとの交渉を地域全体で促している。
また6月には、イスラエルとの国交正常化を促す米国の努力の一環としてサウジアラビアを訪問した。
同氏は、レバノンが「礼節をわきまえる」ことは、国際企業が同国で安心して活動できるようにするために「不可欠」であると指摘した。
「レバノンが地中海沿岸で唯一(天然ガス)探査が行われていない国である理由について10年前から話しているが、誰もが壊れたレコードのようにこう繰り返す。『数十億ドル規模の企業は戦争が起こる可能性のある地域には投資しないからだ』」
「しかし、我々は紛争を解決できる。今は安全だ。レバノンには既に他の利益があり、雇用創出があり、投資がある」
「それがメッセージだ。レバノンは現状のように経済的に無力である必要はない。厳しい言葉を使ったが、誰かが、レバノンの多くの人々が目覚めて『これは大惨事だ』と言わなければならない。改革計画が実行に移されればレバノンを制限するものはなくなると思う」
ホッホシュタイン氏に対し、米国、EU、そしてサウジアラビアを含むその他の国々の間で先日締結された、インド太平洋地域から欧州までの経済・デジタル回廊の建設計画に関する協定について質問があった。
同氏は次のように答えた。「インドの港から(…)UAEにつながり、サウジを経由して北へとつながり、それから鉄道でギリシャへとつながる」
さらに、この計画は非常に効率的で、世界中で「商品をはるかに速く動かす」ことを可能にするものだと称賛した。