
ポートスーダン:スーダンの医療関係者は25日、戦火に疲弊した同国でデング熱と急性の水様性下痢が大流行し、「数百人が死亡」したことを報告。同国の崩壊した医療システムでは対処しきれない可能性がある、「壊滅的な感染拡大」に警鐘を鳴らした。
スーダンの医師ユニオンは声明を発表し、エチオピアとの国境沿いに位置する南東部のゲダレフ州で、健康状況が「恐るべき速さで悪化している」と述べ、数千人がデング熱に感染していると警告した。
ゲダレフ州は、正規軍と準軍事組織「即応支援部隊」との激しい戦争からの直接的な被害は免れたものの、多くの避難民やその他の人道危機による影響を受けている。
国連によれば、戦争が勃発してからの5か月間で、国内の病院は80%が機能停止になったという。スーダンの医療システムは、戦争が始まる前から既に脆弱だったため、マラリアやデング熱など、6月から始まる雨季に伴って毎年流行する病を抑えるのに苦労していた。
今年はゲダレフ州に25万人以上の国内避難民が流れ込んでいるため、状況が一層悪化していると国連は指摘している。
ゲダレフ病院の医療関係者は、「病院のベッドはすべて埋まっていますが、子どもを中心に患者が後を絶ちません」と語った。
AFP