
テルアビブ:ガザ地区でハマスの人質となっているイスラエルの子どもらの家族らが月曜日、テルアビブの国連児童基金前で抗議デモを行い、人質の解放を要求する国際的な声を上げることを求めた。
武装組織ハマスがイスラエル南部を攻撃し、民間人を中心に1200人が殺害され、約240人が人質に取られてから6週間以上が経過する中、「世界こどもの日」に合わせて数百人が集会に参加した。
AFPがまとめた集計によると、人質のうち少なくとも35人が子どもとみられ、そのうち18人が10歳以下。この数字には、拘束中に産まれたとイスラエルのネタニヤフ首相夫人が語った新生児1人も含まれる。
デモ参加者らはイスラエルの国旗や人質の子どもらの写真、ぬいぐるみなどを掲げて「国連は仕事をしろ」と叫びながら、子どものための国連機関であるユニセフの事務所が入る建物の側面にプロジェクターで子どもらの名前や顔、年齢が入ったいくつもの巨大な写真を投影した。
「このような恐怖を目の前にして、こんなことがあっていいのでしょうか。12歳の息子のエレズと16歳のサールをはじめ、他にも大勢の子どもたちが容赦なく人質に取られたというのに世界が沈黙しているのはなぜなのでしょう」と、10月7日以来パレスチナ武装組織によってガザに2人の子どもを拘束されているハダス・カルデロンさんは訴えた。
そして、「ユニセフのような大きな機関は沈黙しています。自分の役割を忘れてはいないでしょうか」「子どもたちの権利はどこにいったのでしょうか」と付け加えた。
まもなく人質交渉の可能性が実現する噂が流れる中、集会はイスラエルの戦時内閣と面会する直前に行われた。
イスラエルの多くの都市と同様に、テルアビブの至るところにも人質の安全な帰還を求める横断幕やポスター、ステッカーが通りに貼られている。
突如、ハマスのロケット弾による攻撃を警告する空襲警報のサイレンが鳴り響くと集会は中断し、走って非難する人や地面に身を投げ出した人もいた。
4歳のラズと2歳のアヴィヴの娘2人を人質に取られているヨニ・アッシャーさんはユニセフに対し、イスラエル人の子どもについて「向こう側にいる赤ん坊について特別に言及する」ように、意見を公の場で公表するよう求めた。
「私たちは皆、赤ん坊や子ども1人1人のことを思って苦しんでいます。どんな子どもにも危害を加えてほしくはありません。私たちがそう言えるのだから、あなたもそう言えるでしょう?」とアッシャーさんは語った 。
10月7日以降、イスラエルはガザ地区に空、陸、海から容赦ない攻撃を続けており、ハマスが実効支配するガザでは少なくとも13,300人が死亡し、そのうち5,600人以上が子どもであると当局者は発表している。
AFP