
モガディシュ:ソマリアでは鉄砲水により50人が死亡し、70万人近くが避難していると政府当局が発表した。21日からの豪雨が同国の窮状をさらに悪化させると予想される。
アフリカの角地域はエルニーニョ現象に関連した集中豪雨と洪水に見舞われており、何十人もの命が奪われ、大規模な避難民が発生している。これには豪雨により橋が破壊され、住宅地が浸水したソマリアからの避難民も含まれる。
ソマリア災害対策庁のモハムード・モアリン・アブダラヒ長官は20日の記者会見で、「災害により50人が死亡し、687,235人が自宅からの避難を余儀なくされた」と述べた。
「11月21日から24日にかけて予想される雨は、死と破壊をもたらす洪水をさらに引き起こす可能性がある」と同氏は付け加えた。
18日、国際連合人道問題調整事務所(OCHA)は、ソマリアでの豪雨と洪水によって避難した人の数は「1週間でほぼ倍増した」とし、全体で170万人が被災していると述べた。
「さらに、いくつかの地域で道路、橋、滑走路が被害を受けたことが、人々や物資の輸送に影響を与え、基本的な生活必需品の価格上昇につながっている」とOCHAは述べた。
イギリスの慈善団体セーブ・ザ・チルドレンは16日、ケニア、ソマリア、エチオピアで鉄砲水により、16人の子どもを含む100人以上が死亡し、70万人以上が自宅を追われたと発表した。
アフリカの角地域は気候変動に対して最も脆弱な地域のひとつであり、異常気象は頻度と強度を増している。
同地域は、何度も雨季に雨が降らず、何百万人もの人々が困窮し、農作物や家畜が壊滅的な打撃を受けた後、過去40年間で最悪の干ばつから脱しつつある。
人道支援団体は、エルニーニョ現象が少なくとも2024年4月まで続くと予想されていることから、状況は悪化する一方であると警告し、世界的な緊急介入を求めている。
AFP