ラマッラー:26日にイスラエル軍が、占領下のヨルダン川西岸地区でパレスチナの上級政治家カリーダ・ジャラール氏を、同氏が所属する左派政党の活動家たちとともに逮捕したと発表した。
60歳のジャラール氏は、イスラエル、米国、欧州連合(EU)が「テロリスト」組織とみなすパレスチナ解放機構の一派、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)の有力者だ。
「指名手配されているテロリストのカリーダ・ジャラールを...他のPFLPの活動家たちとともに逮捕した」と、軍は声明で述べた。
ジャラール氏は以前、2019年10月にイスラエル軍に逮捕され、裁判なしで拘留されたあと、翌年9月に釈放された。
同氏の夫のガッサン・ジャラール氏はAFPに対し、兵士たちが「午前5:00(グリニッジ標準時3:00)に玄関のドアをこじ開けて」、ラマッラーの街にある家族の住む家を襲撃したと語った。
ジャラール氏は2006年にPFLPの代表としてパレスチナ議会の一員に選出されており、長年にわたって女性の権利を主張してきた。
同氏はまた、イスラエルの刑務所に収監されている数千人のパレスチナ人の解放を目指す運動も行なってきた。
PFLPは声明の中で、イスラエル軍は占領下のヨルダン川西岸地区で、組織の「指導者たちを逮捕する大規模な作戦を26日朝に」開始したと述べた。
「これらの逮捕が我々の仲間たちの意思を打ち砕くことはない」と、PFLPは述べた。
イスラエル軍は近年、ヨルダン川西岸地区全域で活動を強化しており、同地での暴力は10月7日にガザでハマスとの戦争が始まって以来、特に増えている。
ラマッラーのパレスチナ保健省によると、ガザの戦争勃発以来、ヨルダン川西岸地区で300人以上のパレスチナ人がイスラエル軍と入植者によって殺害された。
ガザでの紛争は、ハマス戦闘員がイスラエル南部のコミュニティを攻撃したことにより始まった。イスラエルが発表した最新の数字に基づくAFPの集計によると、この攻撃で民間人を主とする約1,140人が殺害された。
イスラエルによるガザへの報復攻撃で、女性と子どもを主とする20,600人以上が死亡したと、ガザの保健省は発表している。
AFP