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電気料金負担を緩和=訪日客消費、年間5兆円超―消費者法令見直し検討・岸田首相所信表明

岸田氏は、電気料金の影響を緩和すると約束している。(Shutterstock)
岸田氏は、電気料金の影響を緩和すると約束している。(Shutterstock)
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03 Oct 2022 06:10:13 GMT9
03 Oct 2022 06:10:13 GMT9

岸田文雄首相は3日の衆院本会議で、所信表明演説を行った。

今後値上がりが予想される家計・企業の電気料金の負担緩和へ「前例のない、思い切った対策を講じる」と表明。

賃上げ対策として学び直し支援に5年間で1兆円投資する方針を打ち出した。

安倍晋三元首相の国葬や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題で内閣支持率が下落したのを踏まえ、国民の「厳しい声」に耳を傾ける姿勢を強調した。

首相は冒頭、エネルギー・食料を中心とする物価高や安全保障環境の悪化などを挙げ、「国難に直面している」と危機感を示した。

「経済再生が最優先課題だ」と指摘し、看板政策「新しい資本主義」の実現へ(1)物価高・円安への対応(2)構造的な賃上げ(3)成長のための投資と改革―の三つを重点政策に位置付けた。

物価高対応では、ロシアのウクライナ侵攻長期化で今後値上がりが進む可能性が高い電力料金について「家計・企業の負担増加を直接的に緩和する」と強調。

円安に関しては、水際対策の大幅緩和で、訪日外国人旅行消費額の年間5兆円超の達成を掲げた。

首相は、賃上げが実現しないのは「構造的な問題」と指摘。

学び直しを重視し、企業間、産業間の労働移動円滑化へ来年6月までに指針をまとめる意向を示した。

成長への投資と改革では、スタートアップ(新興企業)の10倍増を視野に5カ年計画を策定。脱炭素化推進へ原発再稼働などに「正面から取り組む」と説明した。

一方、国葬と旧統一教会問題について首相は「国民の厳しい声に真摯(しんし)に、謙虚に、丁寧に向き合う。

『厳しい意見を聞く』姿勢こそ政治家岸田文雄の原点だ」と力説。

悪質商法の被害者救済に関し「消費者契約に関する法令等について見直しを検討する」と表明した。

防衛力強化は年末に向け焦点となる。

首相は防衛費増額や新国家安保戦略の策定、「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有に言及し、「国民を守るために何が必要か検討を加速する」と訴えた。

日ロ関係については「領土問題を解決し、平和条約を締結する方針を堅持する」と述べた。

感染が比較的落ち着きを見せ始めた新型コロナウイルス対応をめぐっては、ワクチン接種を加速し、「平時に近い社会経済活動」が可能になるよう注力すると強調。次の感染症に備え、対策の司令塔創設に取り組むと表明した。

衆院小選挙区定数を「10増10減」する公職選挙法改正案については「今国会に速やかに提出する」方針を示した。 

時事通信

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