
バグダッド:7日にイラクの首都バグダッドで車両がドローン攻撃にあい、親イラン組織の司令官2名が死亡したと、治安当局者と組織のメンバーが述べた。
ガザ地区で戦争が続き、米国がイラクとシリアの親イラン組織に対する攻撃を行って、緊張が高まる中で、今回の攻撃があった。
死者の1人はシリアの軍務を担当するカタイブ・ヒズボラの司令官だと、イラクの親イラン組織カタイブ・ヒズボラのメンバーが匿名でAFPに語った。
この司令官の名前はアブ・バキール・アル・サーディだという。
治安当局者も、過去にイラクの米軍への攻撃に関与したカタイブ・ヒズボラの幹部2名が死亡したと報告した。
このドローン攻撃について直ちに実行声明は出されなかった。
しかし、およそ1週間前には、米国がイラクと隣国シリアにある、イランおよび親イラン勢力の7拠点で85の標的を攻撃した。
米国の攻撃は、米兵3名が死亡した1月末のヨルダンの基地への攻撃に対する報復だった。
イランが支援する武装組織が、ガザの戦争でイスラエルを支援する米国に憤慨して行ってきた作戦により、米軍と同盟軍は10月中旬以降に中東で165回以上の攻撃を受けた。
米国はカタイブ・ヒズボラをテロ組織とみなしており、米国政府関係者は、ヨルダンでの攻撃の背後にこの組織がいたと考えていると述べた。
1月末にカタイブ・ヒズボラは、米軍への攻撃を停止すると発表した。
先立ってある治安当局者が述べたところによると、カタイブ・ヒズボラの幹部2名を狙って、東バグダッドのMachtal地区で、ドローンが3発のロケット弾を四輪駆動車に向けて発射した。
別の治安当局者は、この車両にはハシュド・アル・シャアビ(民衆動員部隊)の幹部が乗車していたと述べた。ハシュド・アル・シャアビは、今ではイラクの正規治安部隊に統合された親イラン準軍事組織を主とする連合体だ。
AFPのカメラマンによると、攻撃後に、この地区に出動していた治安部隊が近付くことを禁じたという。
その後、夜に車の残骸がこの地域から運び出された。
ハシュド・アル・シャアビは、2日の米国の攻撃で16人の戦闘員が死亡し、36人が負傷したと発表した。
戦争監視組織「シリア人権監視団」は、シリアで少なくとも23人の親イラン派戦闘員が死亡したと述べた。
「ハシュド・アル・シャアビを標的とするのは危険を冒す行為だ」と、同組織の指導者ファリフ・アル・ファヤッド氏は4日に警告した。
米国とイラクは1月に、米国が主導する部隊の駐留の今後に関する話し合いを開始した。イラク首相が駐留部隊の撤退に向けたタイムテーブルを要求したことを受けての動きだ。
米国は、ダーイシュと戦う国際連合軍の一部として、シリアに約900人、イラクに約2,500人の部隊を駐留させている。
イラクの部隊は、イラク政府の招きに応じて派遣されているが、シリアの部隊は政府管理地域外に派遣されている。
AFP