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イスラエルがガザ全域を攻撃、米国は新たな国連停戦決議を阻止すると表明

2024年2月17日、ローマ中心部のイタリア国営テレビ局RAI前で行われた「パレスチナのための抗議デモ」で掲げられるプラカードとパレスチナ国旗。(AFP)
2024年2月17日、ローマ中心部のイタリア国営テレビ局RAI前で行われた「パレスチナのための抗議デモ」で掲げられるプラカードとパレスチナ国旗。(AFP)
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19 Feb 2024 12:02:07 GMT9
19 Feb 2024 12:02:07 GMT9
  • アルジェリアは2月20日に国連安全保障理事会で採決を行うよう要求したが、アメリカ政府は拒否権を行使する可能性が高いことを示唆した。

ガザ地区、ラファ:イスラエルによるガザ全域への攻撃により、医療従事者や目撃者によると、17日から18日にかけて一晩で少なくとも18人が死亡した。米国は、新たな国連の停戦決議案に拒否権を行使すると述べた。

イスラエルの最大の同盟国である米国は、その代わりにイスラエルとハマスの間の停戦合意と人質解放を仲介し、イスラエル・パレスチナ紛争をより広範に解決することを望んでいる。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ハマスの要求を「妄想的」と批判し、パレスチナ国家への道筋を求める米国や国際社会の呼びかけを拒否し、反発している。

ネタニヤフ氏率いる内閣は18日に、イスラエルが「パレスチナ人との恒久的な取り決めに関する国際的な指示を断固として拒否する」との宣言を採択した。宣言では、パレスチナ国家を一方的に承認することに反対するとし、戦争の引き金となった10月7日のテロが起きた後、パレスチナ国家を承認することは「テロに大いなる報酬を与える」ことになると主張した。

ネタニヤフ氏は、ハマスに「完全勝利」するまで攻撃を継続し、ガザ最南端の町ラファにまで攻撃を拡大すると宣言している。ガザ地区の230万人のパレスチナ人の半数以上が他の場所での戦闘から逃れ、ラファで避難生活を送っている。

一方、世界保健機関(WHO)の事務局長は、ガザ南部の主要医療センターであるナセル病院は、先週イスラエル軍が南部の都市ハーン・ユーニスにある同病院の施設を襲撃した後、「もはや機能していない」と述べた。

ラファでの空爆で、一夜にして女性1人と子ども3人を含む6人が死亡し、過去2カ月間の攻撃の主な標的であったハーン・ユーニスでは、別の空爆で男性5人が死亡した。AP通信の記者は、遺体がラファの病院に到着するのを目撃した。

戦争の最初の数週間で孤立し、大部分の住民が避難し、広範な破壊に見舞われたガザ市では、空爆によって一家の家屋が倒壊し、3人の女性を含む7人が死亡した。死亡者の親族であるサイード・アル・アフィフィ氏が明らかにした。

イスラエル軍は、個々の攻撃についてコメントすることはほとんどなく、武装組織ハマスが密集した住宅地で活動しているため、民間人の犠牲者が出ているのはハマスのせいだと主張している。

国連安保理は来週、アルジェリアが要求するガザでの「即時の」停戦を求める決議案の採決を行う可能性があるが、アメリカ政府は再度これを阻止する見通しである。外交筋が2月17日、AFP通信に語った。

アルジェリアは、1月下旬に国際司法裁判所が、イスラエルはハマス過激派を標的にしたものだと主張するガザでの戦争において大量虐殺行為を防ぐために可能な限りの手段を取らなければならないという判決を下した後、新草案についての議論を開始していた。

AFP通信が17日に確認した最新版の決議案は、「すべての当事者が尊重すべき人道的停戦の即時実施を要求」している。

また、「パレスチナ市民の強制移住を拒否」し、「すべての人質の即時かつ無条件の解放を要求」している。

ガザ戦争は、昨年10月7日のハマスの攻撃から始まった。イスラエルの公式発表をAFP通信が集計したところでは、この攻撃でイスラエルでは約1,160人(大半が民間人)が死亡した。

イスラエルはこれに対し、ガザへの容赦ない攻撃を開始し、ハマスが実行支配するガザ保健省によると、少なくとも2万8,858人(大半は女性と子ども)が犠牲になった。

アルジェリアは20日に国連安全保障理事会で採決を行うことを要求したが、米政府は拒否権を行使する可能性が高いことを示唆した。

アメリカのリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使は、アルジェリアの提案した草案に関する声明の中で、ジョー・バイデン大統領がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相、エジプトとカタールの首脳とともに、約6週間の「戦闘の長期休止」を伴う人質交換交渉に取り組んでいる、と述べた。

トーマス・グリーンフィールド大使は、「安保理に提案されている決議案はこれとは対照的に、そのような成果をもたらさず、場合によってはそれに逆行する可能性がある」と述べた。

「米国はこの決議案を支持しない。草案のまま採決に持ち込まれたとしても、採択されることはないだろう」と大使は続けた。

イスラエルと米国が反対した以前の決議案と同様、新しい案はハマスによる前例のない攻撃を非難していない。

今月、トーマス・グリーンフィールド大使は、アルジェリアの最新の構想は停戦交渉を頓挫させる危険性があると述べていた。

パレスチナのリヤド・マンスール国連特使は最近、「我々は、安保理が人道的停戦決議案を採択する時が来たと考えている」と述べ、安保理理事国の間でこの案の基本要素に対する「幅広い支持」が存在すると続けていた。

昨年10月と12月、ガザの人道危機の拡大に対する国際的圧力にもかかわらず、アメリカ政府は停戦を求める決議案に対して拒否権を発動した。

安保理は昨年10月7日以降、パレスチナ自治区への大規模な人道援助提供を求める決議を含め、ガザに関する決議をわずか2本採択したのみだ。

AFP

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