
ベイルート:レバノンの過激派組織ヒズボラの高官がアラブ首長国連邦を異例の訪問を行ない、同組織とのつながりが疑われ、石油資源の豊富なアラブ首長国連邦で拘束された12人のレバノン人のケースについて協議したと、ヒズボラが木曜日に発表した。
アラブ首長国連邦は、他のアラブ湾岸諸国と同様、ヒズボラをテロ組織とみなしており、何年もの間、同組織とのつながりの疑いで数十人のレバノン国民を拘束、国外追放してきた。
ヒズボラの声明によれば、同グループの連絡調整ユニットの責任者であるワフィク・サファ氏がUAEを訪問し、そこで拘束されたレバノン人のケースに関与している関係者に会ったという。
UAEはこの訪問について公式コメントを発表していない。
レバノンのメディアは、サファ氏の訪問は、シリアのアサド大統領とUAEの政府高官との仲介によるものだと報じた。シリアの反体制派を長年支援してきたUAEは、2018年にダマスカスとの関係を回復し、今年初めにはダマスカスにUAE初の大使が着任した。
UAEから強制送還されたレバノン人の委員会を率いるハッサン・アラヤン氏はAP通信に対し、UAEに拘束されているレバノン人は12人で、うち3人は起訴されていないと述べた。同氏によると、その他の人たちは終身刑を宣告された3人、15年の刑に服している4人、10年の刑を宣告された2人である。
アラヤン氏は、27年間UAEに住んだ後、2009年に妻と4人の子供とともにUAEから強制送還された。UAEにいるレバノン人に対する容疑は、ヒズボラのメンバーであることから、イランに支援されたグループのための麻薬密輸業者やマネーロンダリング業者であることまで多岐にわたる。
「これらの容疑はすべてでっち上げです」とアラヤン氏は言う。
昨年5月、UAEは約2カ月前に逮捕された10人のレバノン人を釈放した。この釈放は、5月初めにUAEで容疑不明のまま拘束されていたレバノン人男性が死亡した後のことだった。
アムネスティ・インターナショナルは、2019年にUAEで数人のレバノン人が起訴されたことを受け、当時の声明で、彼らの裁判は「国際的な公正な裁判の基準を満たしていない」と述べた。
AP