ドバイ: 欧州海軍は金曜日、アデン湾を航行中の石油タンカーに発砲した海賊容疑者6人を拘束した。
マーシャル諸島船籍のChrystal Arctic号への攻撃は、フーシ派が重要な水路である紅海とそれらを結ぶバブ・アル・マンデブ海峡を航行する船舶を攻撃している最中に起こった。
この襲撃により、スエズ運河や地中海へと続く重要な海上ルートを通る商業交通が滞っている。
中東航路を監督する英軍のUK Maritime Trade Operations Center(UKMTO)によると、海賊は「武器とはしごを積んだ」小型船からタンカーを銃撃した。
UKMTOによると、海賊はまずクリスタル・アークティック号に発砲し、武装した船内保安チームが応戦した。
海賊はその後、タンカー奪取を断念し、タンカーは乗組員全員の無事を確認した。
その数時間後、EU の海軍部隊、Operation Atalanta は、同海域で活動中のフリゲート艦が海賊容疑者 6 人を拘束したと発表した。
フリゲート艦は、「海賊のスキフが危険な状態」であることを理由に、海賊を拘束し、何人かが「様々な重傷」を負っていると述べた。
負傷者がクリスタル・アークティック号との交戦による銃創かどうかは、すぐには明らかでない。
EU軍は「作戦の安全のため」詳しい説明を避けた。
かつてソマリア沖で横行していた海賊行為は、2011年をピークに減少した。同年にソマリア沖で報告された襲撃事件は237件だった。
海賊監視団体「オーシャンズ・ビヨンド・パイレーツ」によると、当時ソマリア海賊は世界経済に約70億ドルの損害を与え、身代金として1億6,000万ドルが支払われたという。
海軍のパトロールの強化、ソマリアの首都モガディシュの中央政府の強化、その他の努力により、海賊は撃退された。
しかし、ここ数カ月で新たな攻撃に対する懸念が高まっている。
国際海事局によると、2024年第1四半期にソマリア沖で5件の事件が報告された。
国際海事局は4月、「これらの事件は、沿岸から遠く離れた場所にいる船舶を標的とし、能力の増強を示しているソマリアの海賊によるものである」と警告した。
AP