
ワシントン:ジョー・バイデン米大統領は、イスラエルの指導者ベンヤミン・ネタニヤフ首相が政治的な理由でガザでの戦争終結を引き延ばしている可能性があると語った。
5月28日のインタビューでのこの発言は、バイデン氏がガザ停戦の提案を詳しく述べる数日前のことであり、イスラエルの首相が国内で深い政治的分裂に苦しんでいる中でのことである。
バイデン氏は、ネタニヤフ首相が自身の政治的な理由で戦争を長引かせていると思うかどうか尋ねられ、こう答えた:「人々がそのような結論を導き出すだけの理由がある」
バイデン氏は、約8ヶ月に及ぶ戦争の終結を求めているが、イスラエル軍がガザで戦争犯罪を犯したかどうかは「不確かだ」とも述べた。
彼は、イスラエルが民間人の飢餓を戦争の方法として用いているという主張を否定したが、「彼らは不適切な行為に及んでいると思う」と述べた。
同氏はイスラエルに対し、2001年9月11日の同時多発テロ後にアメリカが犯したような過ちを犯さないよう警告した。
「そして、彼らはその間違いを犯している」
このインタビューについて質問されたイスラエル政府のデービッド・メンサー報道官は、バイデン氏がネタニヤフ首相についてこのような発言をするのは「あらゆる良識ある国の外交規範から外れている」と述べた。
先月、ハーグにある国際刑事裁判所の検察官は、ネタニヤフ首相と国防大臣、そしてハマスの指導者3人に対し、戦争犯罪の疑いで逮捕状を請求した。
イスラエルは昨年10月、イスラエル国内を攻撃したパレスチナのイスラム過激派組織ハマスの壊滅を誓い、空爆と地上攻撃を開始した。ガザには約120人の人質が残っている。
ガザの保健当局によれば、イスラエルの攻撃によってガザでは36,000人以上が死亡し、さらに数千人の遺体が瓦礫の下に埋もれているという。
オピニオン調査によれば、イスラエル国民の大半は戦争を支持しているが、10月7日にハマスの武装集団がガザ近郊のイスラエル人居住区で暴れ回った際の治安維持の失敗をネタニヤフ首相の責任だと非難しており、選挙があれば彼を退陣させるだろうとしている。
大規模な街頭抗議行動は毎週のように行われ、10月7日にハマスに拉致された人質の奪還を政府に要求し、ネタニヤフ首相の退陣を求める数万人が集まっている。
ロイター