
テヘラン:イランのマスード・ペゼシュキアン新大統領は月曜日、イスラエルに併合されたゴラン高原で、イランが支援するヒズボラの仕業とされる大規模なロケット攻撃をめぐり緊張が高まるなか、イスラエルによるレバノン攻撃に対し警告した。
イラン大統領のウェブサイトによると、ペゼシュキアン大統領はエマニュエル・マクロン大統領との電話会談で、「シオニスト政権(イスラエル)がレバノンを攻撃すれば、重大な過ちによる代償をうけるだろう」と述べた。
最高指導者アリ・ハメネイ師からの正式な承認を受けて、ペゼシュキアン大統領は日曜日に就任し、火曜日には国会に宣誓する予定である。
イスラエルは、土曜日にゴラン高原にあるルーズ派の町、マジュダル・シャムスのサッカー場で12人の若者が死亡した攻撃を受け、報復を誓った。同国は、レバノンのヒズボラがこの攻撃に関与していると非難したが、ヒズボラは関与を否定している。
ヒズボラは、10月7日のパレスチナ武装組織によるイスラエル南部への奇襲攻撃以来、ガザ地区での戦争の引き金となったハマス支援のため、イスラエルとほぼ毎日国境付近で銃撃戦を行っている。
ペゼシュキアン大統領はマクロン大統領との電話会談で、イスラエルがパレスチナに対する「犯罪」において「すべての国際的な枠組みと法律」に違反していると非難した。
イラン外務省のナセル・カナニ報道官は日曜日、イスラエルに対し、レバノンにおける新たな軍事的「冒険」は「予期せぬ結果」と「地域における情勢不安定、治安悪化、戦争の範囲の拡大」につながる可能性があると警告した。
カナニ報道官は、イスラエルが10月7日以来戦争が激化しているガザ地区での「重大な犯罪から、世論と世界の関心をそらすために」ヒズボラに責任をなすりつけていると非難した。
また、イスラエルが1967年にシリアから接収し、後に国連が認めていない形で併合したゴラン高原にあるマジュダル・シャムスでの事件について、イスラエルは「道徳的に意見する資格はない」と非難した。
イランはイスラエルを国家として承認しておらず、1979年のイスラム革命以来、パレスチナへの支援を外交政策の目玉としてきた。同国は、ガザ紛争の発端となったハマスによる10月7日のイスラエル奇襲攻撃を称賛しているが、関与は否定している。
AFP