
モハメド・アブ・ザイド
カイロ:モハメド・アブデル・アティ水資源・灌漑大臣は、エジプトは投資と建設によって水の危機を回避していくと語った。
2050年までの水資源・灌漑省の戦略のプレゼンテーションの中で、アブデル・アティ大臣は「エジプトがナイル川の水の大半を取り込んでいる」と主張する「ブラックプロパガンダ」については否定した。
大臣は「国内の水資源の97%はナイル川由来、残りが雨などでその割合は低い。誰もが水を確保することの重要性を認識する必要がある」と言った。
また、将来の水の危機を回避するための国の取り組みの一環である2017~2037年の戦略には500億ドルの投資と資金調達が必要だと述べ、人口増加によってこの数字は今後数十年間で1,000億ドルを超える可能性もあるとした。
アブデル・アティ大臣によると「水資源法の新たな制定が欠かせない。そのための執行規則を準備中で、2~3カ月以内に発令する可能性がある」という。
省の統計によると、エジプトの水の需要は年間1,140億立方メートルを超える。再生水を含めた総水資源量は年間800億立方メートルであり、再生可能資源からの総水資源量は600億立方メートルだ。
同省の戦略は、節水、水質改善、新たな水源の供給、水の制御を最適化するための環境づくりの4つの主要分野で構成されている。
「水の危機は間違いなく時間がたつほど悪化するが、エジプトは国内で水の危機が起こらないようにする。節水の重要性に対する意識を高めるために力を注ぎたい。水資源の利用を最適化する方法はある」とアブデル・アティ大臣は言った。
「エジプトがナイル川の水の大半を取り込んでいるといったブラックプロパガンダがあるが、それは事実ではない」
エジプトの気候では、エチオピアとは異なり、「緑の水」が十分に得られないと大臣は付け加えた。「エチオピアは『青い水』の量もエジプトより多い。500億立方メートルの水量を持つ湖もある」
アブデル・アティ大臣は言った。「国が適切な水管理と節水の問題に取り組むのは、ムハンマド・アリーの時代以来のことだ。政権は水資源の適切な管理を目的にあらゆる手段を講じたいと考えている」