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ロンドン:英国にある有名な先史時代の石の遺跡「ストーンヘンジ」の設計は、古代エジプトの慣習にヒントを得た可能性があることが、新しい研究によって示唆された。
何十年もの間、学者たちは、石の配置は季節を示すために設計されたもので、ブリトン人らがこの遺跡で夏至祭を催していたと考えてきた。
しかし、ボーンマス大学のティモシー・ダーヴィル教授は、紀元前3000年代のブリテン島南部の人々は、エジプトやメソポタミアで発達した暦法について知識を得ていたと、雑誌『Antiquity』で論じている。
彼の分析では、紀元前2500年に古代ブリトン人が追加した灰緑色の大きな「サルセン」石に注目しており、ダーヴィル氏は、各30日の12ヶ月からなる暦年を示すためにそれが追加されたと主張する。
彼は、それぞれの日を円形の30個の石のうちの1つで表していたと考えているが、すべての石が残っているわけではない。
しかし、古代ブリトン人が365日を数えるためにはあと5日必要であり、「サルセン」石だけでは完成しない。
この5日は、モニュメントの中央で馬蹄形に造り上げられた「トリリトン」と呼ばれる5つの石のアーチで表わされていただろう。
この遺跡にはまた、サルセンの円を超えて4つの「ステーション」石が置かれており、ダーヴィル氏は、この石は閏年を数え、冬至と夏至を測定するために加えられたと見ている。
このデザインは、古代エジプトで太陽神ラーの崇高な時代に発展した「民間暦」と類似している。この暦は紀元前2650年頃には完成していた。
古代のDNAの解析や他の考古学的方法によって、紀元前3000年代に大きな人口移動があったことが明らかになっていることから、それがイギリス諸島に持ち込まれた可能性があるとダーヴィル氏は話した。
ダーヴィル氏のチームは、ストーンヘンジの完成には1500年以上の歳月がかかったにもかかわらず、提示されている暦のすべての要素が同時期に集められたことを発見した。
「人々は長い間、それが暦であると話してきましたが、誰もうまくいく仕組みを思いつきませんでした 」と、彼は言う。
「同時期にそこにあった石の使用という点で、筋が通る発見をしたのは初めてです。以前の多くの試みは、決して見ることができず、同時に使われることもなかった遺跡の断片を組み合わせたものでした。」