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ロシアの要求の後、イランは核合意のための「創造的な方法」を模索

ロシアの外務大臣であるセルゲイ・ラブロフ氏は、米国の制裁がロシアのイランとの関係に影響しないという「少なくとも国務大臣レベルにおける保証」を求めている。(AP)
ロシアの外務大臣であるセルゲイ・ラブロフ氏は、米国の制裁がロシアのイランとの関係に影響しないという「少なくとも国務大臣レベルにおける保証」を求めている。(AP)
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08 Mar 2022 02:03:40 GMT9
08 Mar 2022 02:03:40 GMT9
  • 「ウィーンの核合意復活交渉への参加国は国益に沿って行動または対応しており、それは当然のことである」

テヘラン:ロシアの外務大臣が、ウクライナへの戦争を理由にしたロシアへの制裁と交渉の継続とを関連付けた後、イラン高官は月曜日、イランは世界列強との核合意を復活させるための「創造的な方法」を模索している、と述べた。

イランで大きな力を持つ国家安全保障最高評議会(Supreme National Security Council)の書記であるアリ・シャムハーニー氏のツイートは、ロシアの外務大臣であるセルゲイ・ラブロフ氏の要求を高官レベルで初めて認めるものである。

「ウィーンの核合意復活交渉への参加国は国益に沿って行動または対応しており、それは当然のことである」とシャムハーニー氏は発信した。「我々の交渉も…また、国民の利益のみによって推進される。よって、我々は交渉に影響する新しい要素を検討し、迅速な処置をとるための創造的な方法を、それに応じて適切に模索する」

国連の核監視機関の代表が、テヘランの核開発計画についての長期にわたる疑問に対してイランが回答を開示するためのスケジュールに合意したことから、過去数日、ウィーンでの各方面での交渉は実現可能性のある合意の成立が近いと示していた。

しかし、ラブロフ氏は土曜日、米国の制裁がロシアのイランとの関係に影響しないという「少なくとも国務大臣レベルにおける保証」を求める、と述べた。このことは、イランが経済制裁の解除と引き換えにウラン濃縮を大幅に制限することに合意した2015年の取り決めを復活させるためにこれまで行われた数か月におよぶ交渉に疑問を投げかけた。

日曜日、米国国務長官であるアントニー・ブリンケン氏は、核合意とウクライナ戦争によるロシアへの制裁は「全く別のもの」であり、ラブロフ氏の要求は「見当違い」であると表した。米国は当時の大統領であるドナルド・トランプ氏のもと、2018年に一方的に当合意を離脱しており、中東全土での数年におよぶ緊張状態や攻撃の引き金となった。

「合意からの離脱は、近年に犯された最悪の誤りのうちのひとつであった。それにより、我々が一度箱に入れたイランの核開発計画のすべてを、箱から出してしまった」とブリンケン氏はCBSのトークショーである「フェイス・ザ・ネイション」で語った。また、「なのでもし、あらためて、その合意を効果的に実行する方法があるなら、我々はそうしたいと思っており、そのための取り組みを、こうしている間にも行っている。それはロシアの利益のためでもある」と述べた。

一方、国営の英字新聞であるテヘランタイムズは月曜日、ウィーンでの核合意案は、イランが「その高性能遠心分離機や核物質を国内にとどめる」ことを可能とするものであると示唆する記事を公開した。

テヘランタイムズは、もし米国が約束を再度破ることがあれば、イランの核開発計画を完全に回復することが可能であることを確実とする固有の保証の形」であるとしたが、情報源は明かさなかった。

2015年の核合意では、イランが、ウラン濃縮を3.67純度パーセントに抑え、ウラン貯蔵量を300キロのみとすると同時に、高性能遠心分離機を国際原子力機関の監視下にある保管庫に入れた。

2月19日時点で、国際原子力機関は、全濃縮ウランの貯蔵量は約3,200キロであると述べた。一部は、60純度パーセントまで濃縮されており、兵器級レベルの90パーセントに技術的に非常に近い。

AP

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