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ウクライナのゼレンスキー大統領、戦闘が激化する中で包囲されたマリウポリでの「テロ行為」を非難

2022年3月20日に公開されたこの配布資料の写真では、ウクライナのキエフで、ロシアからウクライナへの攻撃が続く中、空爆で損傷した住宅ビルの外で燃え盛る車両から煙が上がっている。(ロイター)
2022年3月20日に公開されたこの配布資料の写真では、ウクライナのキエフで、ロシアからウクライナへの攻撃が続く中、空爆で損傷した住宅ビルの外で燃え盛る車両から煙が上がっている。(ロイター)
2022年3月17日、現地住民が包囲されたウクライナの南方港湾都市マリウポリを離れる際、車を検問する親ロシア軍。(ロイター)
2022年3月17日、現地住民が包囲されたウクライナの南方港湾都市マリウポリを離れる際、車を検問する親ロシア軍。(ロイター)
2022年3月17日、現地住民が包囲されたウクライナの南方港湾都市マリウポリを離れる際、車を検問する親ロシア軍。(ロイター)
2022年3月17日、現地住民が包囲されたウクライナの南方港湾都市マリウポリを離れる際、車を検問する親ロシア軍。(ロイター)
2022年3月19日にMaxar社の衛星によって撮影されたこの配布資料の写真には、ウクライナ南部マリウポリにあるマリウポリ劇場空爆の後が写っている。 (AFP通信)
2022年3月19日にMaxar社の衛星によって撮影されたこの配布資料の写真には、ウクライナ南部マリウポリにあるマリウポリ劇場空爆の後が写っている。 (AFP通信)
2022年3月18日、ウクライナの包囲された南部港湾都市マリウポリで、ウクライナとロシアの紛争中に親ロシア軍の戦車のそばを通り過ぎる現地住民。(ロイター/アレクサンドル・エルモチェンコ)
2022年3月18日、ウクライナの包囲された南部港湾都市マリウポリで、ウクライナとロシアの紛争中に親ロシア軍の戦車のそばを通り過ぎる現地住民。(ロイター/アレクサンドル・エルモチェンコ)
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21 Mar 2022 11:03:12 GMT9
21 Mar 2022 11:03:12 GMT9
  • 地元当局によると、何千人ものマリウポリ市民が武力によって国境を越えて連行された。
  • ゼレンスキー氏は、包囲戦が戦争犯罪の歴史に残るだろうと述べ、トルコの首相によると両国は停戦に近づいている。

リヴィウ:地元当局者によると、20日にロシア軍とウクライナ軍はマリウポリの支配を巡って戦った。一方で、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアによるこの南部港湾都市の包囲は「今後何世紀にもわたって記憶されるテロ行為」であると述べた。

2月24日にロシアがウクライナに侵攻して以来、マリウポリは最も激しい爆撃を受けており、40万人いる市民の多くは食料、水、電力がほとんどない状態で街に閉じ込められたままだ。

国連の難民機関によると、現在ウクライナ全土で1千万人が避難しており、その中にはポーランドなど近隣諸国に脱出した約340万人が含まれている。この地域の当局者によると、難民を快適に収容できる限界に達している。

マリウポリの攻略は、ロシア軍が2014年にモスクワがウクライナから併合したクリミア半島への陸上回廊を確保するのに役立つという。パブロ・キリレンコ地方知事は、20日に市内で戦闘が続いていると述べたが、詳細は語らなかった。

同市議会は19日深夜にテレグラムチャンネルで、この1週間で数千人の住民がロシアに「強制連行」されたと述べた。ロシアの通信社によると、この数日で、マリウポリからロシアへの難民と呼ばれる数百人の人々をバスでモスクワに運んだと述べた。

ウラジーミル・プーチン大統領によると、ロシアの「特殊作戦」はウクライナを武装解除し、同大統領が危険な民族主義者と呼ぶ人々を根絶やしにすることを目指している。西側諸国はこれを選択の余地のある侵略戦争と呼び、ロシア経済に打撃を与えることを目的とした懲罰的制裁を課している。

ウクライナとその西側支援者によると、ロシアの地上部隊は先週ほとんど前進しておらず、代わりに大砲とミサイルによる攻撃に力を注いでいる。

ウクライナ大統領府の顧問オレクシー・アレストビッチ氏は20日、この日は比較的小康状態にあり「(ウクライナの)都市へのロケット攻撃はほとんど行われていない」と述べた。同氏は、前線は「事実上凍結された」と述べた。

マリウポリ市議会によると、ロシア軍は19日に市民400人が避難している美術学校を爆撃したが、犠牲者の数はまだ分かっていない。

ロイターは独自にその主張を検証することはできなかった。ロシアは民間人に対する攻撃を否定している。

ゼレンスキー氏は、マリウポリ包囲戦は戦争犯罪だと述べた。19日深夜の放送の中で同氏は、「平和な都市でこんなことをするとは……今後何世紀にもわたって記憶されるテロ行為だ」と述べた。

それでも同氏は、ロシアとの和平交渉は「簡単でも快適でもなかった」とはいえ、必要だったと述べた。

国連人権事務所は、19日午前0時の時点で、少なくとも902人の民間人が戦争の犠牲になっており、実際の死者数はおそらくはるかに多いと述べている。ウクライナの検察官によると、112人の子供が犠牲になった。

第二次世界大戦におけるナチス・ドイツのレニングラード包囲戦を生き延び、過去60年間ウクライナ東部ハリコフで暮らしてきた87歳のマルガリータ・モロゾワ氏は、「戦争を終わらせたい、彼ら(ロシア軍)に平和裏にウクライナを去って欲しいです」と述べた。

「ウクライナは独立国です。彼らはここで何をしているんですか」

ロシア国防省によると、黒海とカスピ海の船舶から巡航ミサイルが発射され、クリミア空域からも極超音速ミサイルが発射された。

この極超音速ミサイルは音速の5倍以上の速度で移動し、その速度、機動性、高度により追跡と迎撃は困難になる。

ロシアのインテルファクス通信社は19日、ロシアが初めてウクライナでこのミサイルを配備したと報じた。ロシア政府によると、ミサイルと航空用弾薬の大規模な地下保管所を空爆で破壊したという。

ウクライナ空軍司令部の広報責任者は、イヴァノ・フランキフスク地方西部での攻撃を確認したが、ウクライナ側は使用されたミサイルの種類に関する情報を持っていないと述べた。

南部の都市ヘルソンでは、ロイターが入手したビデオクリップに、何十人もの抗議者が、一部は青と黄色のウクライナ国旗を羽織り、ロシアのマークを付けた2台の軍用車両に向かってロシア語で「帰れ」と叫んでいる様子が映っていた。まもなく、それらの車両は向きを変えてその地区を去った。

海外からより多くの支援を求める訴えを頻繁に行ってきたゼレンスキー氏は、20日にイスラエル国会でビデオ中継による演説をした。イスラエルのナフタリ・ベネット首相はここ数週間、プーチン氏とゼレンスキー氏の両名と数多くの会談を行い、紛争の終結を試みてきた。

調停に努める別の国、トルコのメヴルート・カヴソグル外相によると、ロシアとウクライナは「重要な」問題に関して合意に近づいている。

ウクライナ政府とロシア政府は先週、ロシアの主要な要求であるNATO非加盟に加え、ウクライナの安全を保障する政治的手段に向けた会談においていくつかの進展を報告したが、両国は、事態を長引かせていると互いを非難し合った。

ロシア軍も戦争で大きな損失を被り、首都キエフを急襲した部隊の長い列は郊外で足止めされた。ウクライナ軍は20日に、ロシア政府の戦闘による損失には14,700人の人員と476台の戦車が含まれていると述べた。

ロシアは3月2日にようやく、500人近くの兵士が殺害されたことを認めた。ロイターは死者数を独自に検証することができていない。

ゼレンスキー氏のオフィスは20日に、ウクライナはリヴィウ市の北に位置するヴォリン地域西部にベラルーシからの攻撃リスクが高いと見ていると発表した。ウクライナが、このような攻撃をロシア軍とベラルーシ軍のどちらから来ると見ているかは分かっていない。

ベラルーシはプーチン氏と緊密な関係にあり、ロシア軍の集結地点として機能してきたが、これまでのところロシアを支援する軍隊を公には派遣していない。

ロイター

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