• 長期にわたる制限で損失を被った飲食業は、ラマダンの習慣の復活に期待を寄せる

ハゼム・バルーシャ

ガザ市：ガザ地区で苦境に立たされているレストランは、その多くがいまだに外出禁止令の影響を受けており、それに加えて、現在の悪化する経済危機にも直面している。彼らは、ラマダンが、切望されている収益の押し上げ要因になることを期待している。

ラマダンは、ガザにある何百もの飲食店にとって、伝統的に1年で最も忙しい時期であり、客の数は50％も増加する。

地元の企業や機関も、従業員や時には取引先のために宴会を開き、レストランの売り上げに拍車をかけている。

厳しい経済状況にもかかわらず、ガザの住民はラマダン期間中にはレストランを訪れている。レストランのオーナーは、設備の改善や賑わいの復活のために、このような習慣が増えることを期待している。

ガザのビーチフロントにあるライトハウス・レストランのマネージャー、イマッド・アル・レイズ氏によると、この聖なる月の間、ビジネスは通常の日に比べて40～50％増加するという。

「2018年以降、ガザ地区の経済状況が悪化し、レストランの収益が激減している」

「2年間のパンデミックの間、ラマダンの月は過去最悪の状態だった。レストランは閉鎖され、営業は許されなかった」

「しかし、今年は少し違う様子だ。レストランでの活動が活発化し、仕事も増えている」

ライトハウス・レストランは約50人のスタッフを雇用しているが、パンデミック時には約30人にまで減らすしかなかった。現在は、通常の従業員数に戻っている。

ラマダン期間中の客層は、慈善団体の団体や、オープンビュッフェを楽しみたい人、海辺で一人イフタール（日没後の食事）を食べる人などが中心となる。

近年、ガザの経済状況の悪化やパンデミックの影響で、多くのレストランが閉店や事業縮小を余儀なくされている。

ガザ地区は、2007年に実施されたイスラエルの封鎖により、高い貧困率と失業率に悩まされている。国連によると、人口の80％が食糧援助を受けているという。

それでも、パレスチナ人の寛大な気質だろうか、家族や友人のために宴会を開く人たちのために、ラマダン期間中、多くのレストランで大量の食事が提供されている。

「ラマダンは、誰にとっても良い季節だ」と、サイード・クハイル氏は語る。彼のレストランでは、ライスやグリルチキンなどの東洋料理、そしてキドラ（ラム、ひよこ豆、ガーリックとスパイスの効いたライスのパレスチナの伝統料理）を専門に扱っている。

「パレスチナ人が親族のために自宅や野外で開く宴会のおかげで、私たちの仕事は大きく増えている」

クハイル氏は、普段は10人ほどの労働者を雇っているという。「今、ラマダンの間、私は注文をさばくために20以上の労働者を抱えている」

彼は、パンデミックによるロックダウンと外出禁止令のため、過去2年間は苦労したと語った。

ジャミル・ダーマン氏（58歳）は、ラマダン期間中は兄弟、娘、義理の息子、孫など大家族を招いてごちそうを食べるという。

「今月は慈悲の月であり、ラマダン期間中に断食者を招待すると大きな恵みがある。親族を招待するのは、ほとんどの人にとって伝統的なことだ。イフタールは専門のレストランが用意する。普通は招待客が多いので、自宅で料理を用意するのは難しいからだ」

地元のレストラン・観光施設協会の副会長であるイマン・アワド氏は、観光分野、特にレストランが例年の赤字から回復することを期待していると述べた。

「ラマダンはレストランにとって回復の月であり、忙しく仕事をする月だ。損失は2年近く続いているが、今年はレストランが正常な状態に戻るという希望がある」