
エルサレム:イスラエル軍がヨルダン川西岸地区の都市ベツレヘム近郊でパレスチナ人男性1人を射殺したと、パレスチナ保健省が月曜未明に述べた。イスラム教の聖なるラマダン月に勃発している暴力の波の広がりにおける、最新の事件となった。
イスラエル軍は、日曜遅く、ヨルダン川西岸地区の高速道路を走行中のイスラエル人の車に火炎瓶を投げつけた男に対し、発砲したと述べた。この銃撃によって、過去24時間に殺害されたパレスチナ人の数は3人に増えた。その中には、ベツレヘム近くの軍の検問所で射殺された非武装の女性1人も含まれる。
今年のラマダンは、ユダヤ教とキリスト教の主要な祝日と重なっている。昨年のラマダン期間中にエルサレムで起こった抗議と衝突は、イスラエルとガザの過激派との間の11日間の戦争に発展した。
ここ数週間の間にイスラエル国内でパレスチナ人が14人のイスラエル人を襲撃し、4人を殺害したことを受け、イスラエルはヨルダン川西岸地区での軍事活動を強化してきた。同時に、ハマスが支配するガザ地区出身のパレスチナ人数千人に対し、イスラエル国内での就労許可を与えるなど、事態の沈静化を図るための一連の措置が取られている。
パレスチナの保健当局は、この最新の銃撃で死亡した男性を、21歳のムハンマド・アリ・アーメド・ゴニーム氏と特定した。
日曜の早い時間、イスラエル軍はパレスチナ人女性2人を射殺した。イスラエル軍によると、1人はヘブロン市で警察官を刃物で刺し、軽傷を負わせたという。もう1人は非武装の女性で、警告射撃や停止を求める声を無視してベツレヘム近くの検問所に近づいたという。
パレスチナ人による襲撃は、ヨルダン川西岸地区の検問所でしばしば発生している。しかし、パレスチナ人や人権団体によると、イスラエル軍はしばしば過剰な武力を行使し、暴力に関与していない人々を負傷させたり殺したりしたケースもあるという。
欧州連合(EU)の対パレスチナ自治区外交使節団は、イスラエルが非武装の女性を射殺したことについて、許容できないほどの過剰な武力を行使したと非難した。「この事件は迅速に調査され、加害者は裁かれなければならない」と、同外交使節団はツイッターに書き込んだ。
月曜には別の事件で、イスラエル国民2人が銃で撃たれ負傷した状態で、ヨルダン川西岸地区のナブルス市近くの検問所にたどり着いたことを、軍が発表した。イスラエルの公共放送Kanは、2人が前日に破壊されたヨセフの墓を訪れようとしたところ、正体不明の襲撃者に襲われたと報じている。
この事件の前日、パレスチナ人の一群が墓に火を放ち、パレスチナ治安部隊に追い散らされていた。ヨルダン川西岸地区北部の都市ナブルスの郊外にあるこの神殿は、しばしば紛争の火種となる場所である。一部のユダヤ教徒は聖書の人物ヨセフの墓と信じている一方で、イスラム教徒はアラブの首長の墓であると考えている。
軍はパレスチナの治安部隊と連携し、年に数回、ユダヤ人の礼拝者によるこの場所の訪問を護衛している。
AP