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レバノンのミカティ首相が国外居住者に議会選挙投票を呼びかけ

レバノンのナジーブ・ミカティ首相。(AFP)
レバノンのナジーブ・ミカティ首相。(AFP)
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06 May 2022 02:05:29 GMT9
06 May 2022 02:05:29 GMT9
  • 首相:「国外投票は、今回の選挙において重要な要素である」
  • 野党の政治グループは、変化を実現するため、海外からの投票に大きく依存

ナジャ・フーサリ

ベイルート:レバノンのナジーブ・ミカティ首相は、国外居住者に対し、彼らの声が確実に届き、彼らが望む変化を実現できるよう、来る議会選挙での投票を呼び掛けた。

ミカティ首相の呼びかけは、国外での議会選挙投票を管理・監視するためのオペレーションルームの落成式で行われた。

「国外投票は、今回の選挙において重要な要素である」

海外では5月6日と8日、国内では5月15日に実施される議会選挙は、2019年末に経済崩壊が始まって以来初めてとなる。

当局は、24万4442人の海外登録有権者を審査した結果、22万5114人の在外レバノン人に投票を許可した。彼らはウクライナを除く世界59カ国、205カ所の投票所で投票することになる。

在外有権者は、レバノンの総有権者数396万7507人のうち、かなりの割合を占めている。

危機的状況にあるレバノンに変化をもたらそうとする政治運動は、在外投票に大きく依存している。

政治的行き詰まりに陥っている政府は、国家破綻への対策を限定的にしか講じていない。レバノン人は電気も薬もなく、貧困に陥りながら、自力で危機と闘うしかない状況に置かれている。

外務省は、今回の選挙手配を「レバノン近代史上最大の後方支援活動」と表現した。

1044人の候補者からなる計103の選挙人名簿が競い合っており、中には締め切り後に辞退した者もいる。

急進的な変化を求める政治団体や一部の野党は、国外にいる有権者の大多数は与党当局に憤りを感じており、その腐敗の犠牲になっていると信じている。また、彼らは海外にいることで、国内の有権者が受ける圧力や、同じ顔ぶれの再当選への圧力から免れることができるという。

これらのグループは、2020年のベイルート港爆発事件や2019年の反政府抗議デモの後に同国を去ったレバノン人からの強い投票率を期待している。

木曜日の時点で、すべての候補者と政党は有権者に演説することが禁止された。メディアも、日曜日の夜に投票所が閉まるまではインタビューを行えない。

選挙監督委員会は、選挙対策チームが得票数に関する推定を共有することを禁止している。

アブダラ・ボウ・ハビブ外相は次のように述べている。「レバノンは、我々のささやかな能力の範囲内で、投票プロセスを容易にするためのあらゆる努力を行ってきた。在外レバノン人が居住する国の法律に従いながら、可能な限り多くの投票所を設置している」

「我々は、政治的な意図を排除し、海外での投票プロセスを専門的に組織することを主張している」

バッサム・マウラウィ内相は、政府は閣僚声明を遵守し、実際に選挙を実施することを約束すると述べた。

「選挙の実施を求めて街頭に出た人たちには、これはあなたの意見を言うチャンスだと言っておきたい」

また、「投票に行かないことは誰のためにもならない。特に、国のためにもならない」と強調した。

マウラウィ氏は、すべての後方支援とセキュリティの準備は確保されていると付け加えた。

「選挙をサポートする軍隊への助成金、選挙に参加する職員、教授、裁判官への報酬は十分かつ適切なものであろう」とも述べた。

「選挙は成功裏に行われるだろう。我々はあらゆる細部にまで気を配っている」

国連は選挙のすべての手配をフォローしている。国連レバノン担当特別調整官のヨアンナ・ヴロネツカ氏は木曜日にミカティと面会した。

ヴロネツカ氏は、「行政面、治安面ですべての措置がとられているようであり、これは重要な事柄である」と述べた。

また、「選挙前や選挙後にも何が予想されるかを首相に尋ねたが、首相の真剣さと細部まで準備を怠らない、同選挙実施への関心の高さを感じた」と続けた。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、安全保障理事会への新たな報告書の中で、「レバノンにおける自由、公正、透明、包括的な議会選挙」を要求した。

さらに、「選挙後には、同国の複数の危機に対処する改革の実施を優先する政府を速やかに樹立すること」を促した。

グテーレス氏は、同国の政治的偏向が深まっており、レバノン人は「基本的な生活を送るだけでも日々苦労している」と述べた。また、「政治状況や経済・金融危機に対する国民の不満」に端を発した抗議行動が同国内で頻発していることを指摘した。

さらに、過去2年間に提出された女性枠に関する提案がまだ議会で保留になっていることを指摘し、「女性と若者の完全参加」による新政府の早期樹立を促した。

グテーレス氏は、「ヒズボラがレバノン政府の管理下にない、大規模かつ高度な軍事能力を維持していることは、依然として重大な懸念事項である」と述べた。

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