
パリ:左派を中心とする100人のフランス国会議員は7月30日、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がシリア北部のクルド人に対して行っている“戦争政策”を非難した。
ロシアの戦争犯罪が加速し、世界の国々の視線がウクライナに集中している間、トルコのエルドアン大統領が「シリア北部のクルド人に対して、何度目かの流血攻撃の開始を計画している」と、フランスの国会議員たちは仏メディアのJDDを通して発表された声明で述べた。
仏共産党のローレンス・コーエン上院議員が呼びかけた声明によると、トルコ大統領は、ロシア政府とウクライナ政府の両方と良好な関係にあるNATO加盟国としてのトルコの極めて重要な立場を「利用して」、シリア北部での攻撃を強化するために「欧米の大西洋同盟から白紙委任状を得ている」のだという。
「欧米諸国はもはや見て見ぬふりをするわけにはいかない」。左派系やエコロジー系の政党から主に選出された国会議員や上院議員の代表者たちはこのように述べた。これらの代表者の他にも、右派の共和党とエマニュエル・マクロン大統領の与党からも数名が参加した。
代表者らは西側諸国に対し、「ヨーロッパの地にいるクルド人の活動家や団体の保護を保証する」よう求めた。
この署名・代表者たちはフランス政府に対し、「シリア北部に飛行禁止区域を設定し、シリアのクルド人を国際的な保護下に置く」ため、国連安全保障理事会にこの問題を付託するよう促した。
また、北・東シリア自治行政区に「国際的な承認を与えること」も要求した。
エルドアン大統領は、シリア北部のクルド人支配地域に対して新たな軍事攻勢をかけると威嚇しており、奥行き30キロの緩衝地帯を構築したいと考えている。
トルコはここ6年間にシリアで次々と攻勢をかけてきた。最近では、2019年にドナルド・トランプ前米大統領が米軍を撤退させた後、クルド人民兵に対して空と地上から広範な攻撃を行った。
エルドアン氏はこれまでロシアとイランに支援を求めており、先週の3ヵ国首脳会談の場で「我々はテロ組織との戦いを続ける」と発言している。
AFP