Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • フーシ派支配下の首都サヌア 裁判所が機能停止 イエメン

フーシ派支配下の首都サヌア 裁判所が機能停止 イエメン

首都サヌアでの集会に参加するフーシ派の戦闘員たち。(AFP)
首都サヌアでの集会に参加するフーシ派の戦闘員たち。(AFP)
Short Url:
04 Sep 2022 06:09:24 GMT9
04 Sep 2022 06:09:24 GMT9
  • イエメン政府は、殺害されたハムラン判事が以前、フーシ派による公有地・私有地やその他の財産の略奪を咎める判決を下していたことを指摘し、殺害はフーシ派によるものだと非難
  • 新たな報告書の中で国連の専門家は、イエメンのフーシ派反政府軍に徴用された子どもたちのうち約2000人のが、2020年1月から2021年5月の間に戦闘で死亡したと明らかにした

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:イエメンの裁判官たちが、親イランのフーシ派に先週の上級裁判官殺害に関与した者を告発させようとストライキに入ったため、フーシ派が支配するサヌアでは、住民たちが語るところによると、3日から裁判所の機能が麻痺しているという。

サヌア在住の弁護士、ハレド・アル・カマル氏は、アラブニュースに、3日に3か所の裁判所を訪れたが、いずれも人はいなかったと語った。裁判官と事務職員たちが、上級裁判官殺害や低賃金・未払い給与、またフーシ派の有力者たちによる干渉に対し、稀な種類の抗議手段として、就労拒否をしているためだ。

「裁判所の仕事を再開するよう、懸命の努力がなされています」とアル・カマル氏は話している。

サヌアの最高裁判所判事、ムハンマド・ハムラン氏(63)は、アル・アスバヒ通りの自宅の外で誘拐され、数日後に遺体で発見された。

イエメン政府は、ハムラン判事が以前、フーシ派による公有地・私有地やその他の財産の略奪を咎める判決を下していたことを指摘し、殺害はフーシ派によるものだと非難している。

この殺人事件により、イエメン全土の裁判官の統括団体であるイエメン法廷クラブは、フーシ派が殺人犯に法の裁きを受けさせるまで法廷業務を一時停止することを宣言した。

同クラブはまた、アル・ハウィアTV(Al-Hawiah TV)を運営するフーシ派系ジャーナリスト、ムハンマド・アル・エマド氏を、ハムラン判事は腐敗していると主張し、同判事を殺害するよう大衆を扇動したと非難した。クラブはアル・ハウィアTVを閉鎖し、アル・エマド氏を告発するよう要求している。

裁判官たちはまた、司法制度への干渉をやめること、1年以上支払われていない裁判官の給与を支払うことも要求している。

「司法)当局とその職員たちは、財政的な安定という正当な権利を認められていません。彼らの尊厳、生命、威信も尊重されていないのです」とイエメン法廷クラブは声明で述べた。

フーシ派の治安組織は2日、裁判官を処刑した者たちを逮捕したと主張し、殺害の背景には裁判官と殺害犯の間の土地に関する「私的な」争いがあったとしている。

しかし、イエメン政府関係者は、フーシ派は彼らの命令に従わない裁判官や、公有地と私有地両方の掌握を支持しない裁判官を粛清しているのだろうと考えている。

1日には、元議員でフーシ派に忠実な治安当局者であるアブドゥラー・ムハンマド・キブシ氏が、サヌアの自宅近くで銃殺された。フーシ派は、犯人を拘束したと発表し、殺害は家族間の争いから起きたものだとした。

イエメンの人々はフーシ派の主張に疑問を持ち、フーシ派の諸派、特にサーダ出身のハシェミット・フーシ派とサヌアで生まれ育ったメンバー達の間で、内部対立と暴力が激化していることを指摘している。アル・キブシ氏はサヌアのハシェミット家の出身である。

これらの動きとは別に、フーシ派は3日にも人口密度の高いタイズ市の西側入り口に6日連続となる砲撃を行っており、イエメン内外からの停戦要請にもかかわらず、この攻撃は続いている。

住民によると、タイズ郊外からフーシ派が発射したいくつかの砲弾は、タイズとアデン間の唯一の道路があるアル・ダバブ地区に着弾したとのことである。先月28日から、フーシ派は幹線道路を掌握するため、アル・ダバブへの砲撃を続けている。

3日の砲撃は、同地域で政府軍がフーシ派による拠点への攻撃を撃退したわずか数時間後に発生した。

国連イエメン特使と欧米諸国の特使は、タイズにおけるフーシ派の軍事行動の強化を非難し、国連の仲介による休戦協定を遵守するよう同派に求めている。

特に人気
オススメ

return to top