
ベイルート:ウクライナ侵攻開始以降、ロシアがシリアで行う攻撃が減少しており、死者数が減っている。ロシアがシリアに介入してからちょうど7年となった金曜日に戦争監視団が明らかにした。
「シリア人権監視団」によると、過去1年間にロシアがシリアで行った攻撃による死者は合計241人で、その大半はダーイシュ戦闘員だが、民間人28人も含まれている。
ロシアがバッシャール・アサド大統領の政府を支援するためにシリアでの攻撃を開始した2015年9月30日以降、1年間の死者数としては最小となった。
イギリスを拠点とし、シリア国内の情報源のネットワークに依拠している同監視団は、2月下旬の「ウクライナでの戦争開始後、シリアでのロシアの役割が総じて減退した」と指摘した。
それにより、ロシアがダーイシュのジハード主義者を標的としてきた「シリアの砂漠における攻撃が大幅に減少した」という。
シリア内戦が始まった2011年3月以降、ロシアはダマスカスの政府に対するトップの政治的・経済的・軍事的支援国の一つである。
反体制派やジハード主義組織に広大な領土を奪われていたアサド政権は、ロシアの軍事介入によって劣勢を覆し内戦での優位を固めた。
同監視団によると、過去7年間のロシアの攻撃による死者は2万1000人以上、うち民間人は8697人で、その4分の1は子供だという。
この内戦で、50万人近くが死亡、数百万人が難民となり、国土の大部分が荒廃した。
AFP