
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:武装組織フーシ派が日曜に期限切れを迎えた国連の仲介による停戦の延長を拒否し、週末にイエメン全土において政府軍とイランが支援するフーシ派の間で激しい戦闘が勃発したと、関係者らが述べた。
最も激しい戦闘が行われた中部の都市マアリブとダーリウ県のAl-Fakher地区では、フーシ派が迫撃砲、大砲、戦車、爆発物搭載ドローンで政府軍に集中攻撃を行ったと、軍関係者がアラブニュースに述べた。
日曜夜に停戦が期限切れとなったほんの数分後、フーシ派はマアリブの南に位置するAl-Baleq山地域で重火器とドローンによる政府軍兵士への攻撃を開始した。その後、マアリブの街を見下ろす丘陵地帯を掌握しようと、地上戦で進攻した。
同時に、別のフーシ派戦闘員らがマアリブの西側のAl-Kasarah、Raghwan、Masにおいて政府軍に対する攻撃を開始した。
この攻撃により激しい戦闘が勃発し、応戦した政府支持軍はフーシ派を退けることに成功した。
「彼らは停戦の当初からこれらの交戦の準備をしてきた」と、匿名を希望する関係者は語り、フーシ派はこの戦闘により甚大な損失を受け、戦場において先に進むことはできなかったと述べた。
ダーリウ県のAl-Fakherでも激しい戦闘が勃発し、独立派の南部部隊は、停戦期限切れ後まもなく、自陣へのフーシ派の攻撃を撃退したと述べた。
包囲された都市タイズの郊外でも、政府軍とフーシ派の間で散発的に重機関銃による打ち合いが行われた。国連イエメン担当特使ハンス・グルンドベルグ氏による停戦延長に向けたフーシ派への説得が失敗に終わった後に、戦闘が勃発した。
日曜に同氏は、4月2日に発効されて2度延長された国連の仲介による停戦の3度目の延長はないと発表した。同氏は戦争終結に向けた自身の提案へのイエメン政府の「積極的な」協力に感謝を述べた。
発表の数時間前、グルンドベルグ氏はイエメン大統領指導評議会のラシャド·アル·アリミ議長に、フーシ派が停戦延長に向けた最新の提案を拒絶したと伝えた。
停戦によってイエメンでの暴力が大幅に減り、サヌア空港の再開が可能となり、数十隻の燃料船がホデイダ港へ入港できるようになった中、停戦延長に失敗したことで、主にフーシ派に向けて怒りと批判が巻き起こった。
イエメンのマイーン・アブドルマリク・サイード首相は、停戦を延長しなかったフーシ派を非難し、国際社会に、フーシ派に対する柔軟路線を止め、和平に向けた取り組みを妨害するフーシ派を罰するめに断固たる措置をとるよう求めた。
公式メディアによると、首相は「(国際社会による)宥和政策は、和平の可能性を高めず、むしろフーシ派をより強情にさせる」と発言し、フーシ派は譲歩と嘆願を弱さの表れだと解釈していると述べた。
「和平のチャンスがやってくる度、イラン政権の支援を受ける武装組織フーシ派は戦争を選ぶことでそのチャンスを無駄にする」とサイード氏は述べている。
イエメンで活動する各国際支援組織も、戦闘の再開とそれによる市民と同国内の人道的取り組みへの影響に失望を表明した。
「 #イエメン の停戦が再開されなかったことに深く落胆している」とノルウェー難民委員会はツイッターで述べている。
「我々は紛争当事者に対し、考え直し、引き金を引くことを控え、6か月の間していたように外交の手を差し伸べるよう要請する」
赤十字国際委員会の中近東地域責任者ファブリツィオ・カルボーニ氏も、戦闘の終結を呼びかけ、停戦はイエメン国民が平和に暮らすことを可能にしていたと述べた。
「我々は #イエメン における全土停戦の延長について合意に至らなかったことを遺憾に思う。過去6か月の間、停戦は数百万人に戦闘からの休息をもたらした」と、同氏は月曜にツイッターで述べた。