
カーミシュリー:シリアで米国の支援を受けながらダーイシュ(ISの別称)のテロリストの撃退に注力するシリア民主軍(SDF)は、トルコによるSDF支配地域に対する砲撃を受け、すべての共同対テロ作戦を停止したとSDFの報道官が2日、発表した。
トルコはここ数週間、シリア北部への砲撃と空爆を強化。トルコがテロリストと称しながらも、米国が支援するSDFの大部分を構成するシリアのクルド人戦闘員に対する地上侵攻の準備を進めている。
SDFは以前から、トルコの新たな侵攻を撃退すれば、ダーイシュの戦闘員を収容する刑務所を保護することや、シリアで奇襲攻撃を続けているダーイシュの潜伏部隊を標的にすることから各種リソースが逸らされることになると警告していた。
SDFの報道官であるアラム・ヘンナ氏はロイター通信に対し、「連合軍とのすべての調整とテロ対策共同作戦」と、「我々が定期的に行っていたすべての共同特殊作戦」が停止されたと述べた。
米国防総省のパトリック・ライダー報道官は先に記者団に対し、ダーイシュに対する作戦は停止していないと述べていた。
今週初め、SDFのマズルーム・アブディ総司令官はロイターに対し、トルコによる前例のない国境沿いの部隊配備を見た以上は、米国政府からの「より強い」メッセージを求めると語った。
同総司令官は、「我々はまだ緊張状態にある。
トルコを止めるためには、より強く、断固とした声明が必要だ」とし、「トルコは既に意思を表明し、今は探りを入れている。
侵攻が始まるかどうかは、トルコが他国の立場をどう分析するかにかかっている」と強調した。
ロイター