
ゴブラン・モハメド
カイロ:イスラム教スンニ派最古にして最高の教育機関であるアル・アズハル・アル・シャリフが、スウェーデンの過激派が聖典コーランを燃やしたことを痛烈に非難している。
コーランは「すべての人類の指南書として栄光を保ち続け、人々を良きことや真実、美の真価へと導く」とアル・アズハルは述べている。
そして、こうした事件が繰り返されることは、「スウェーデン当局」が極右の人物と「共謀して、宗教の神聖さを繰り返し、また意図的に犯し、世界各地のイスラム教徒を刺激しようとする試みの表れ」だと主張している。
21日、右派の政治家ラスムス・パルダン氏がデモ中にストックホルムのトルコ大使館近くで聖典を燃やしたことで、抗議の波が巻き起こった。
このような「残忍な犯罪行為」があっても、文明人の心の中のコーランの神聖さが損なわれることはない、とアル・アズハルは述べた。
そして「狂信・憎悪・宗教的な争いの歴史において暗黒の記録を持つ、見当違いの犯罪者の悪意および、狂信を広める者や病める魂の行為がコーランの神聖さに影響を及ぼすことはない」と続けた。
アル・アズハルは国際社会に対し、「宗教の神聖性に手を加える」試みに抵抗するように呼びかけ、コーラン焼却の実行者の処罰と即時の調査を求めた。
また、焼却を許すことは「和平推進や異教徒間の対話、東側と西側およびイスラム世界と西側との対話の努力を阻害する」と付け加えた。
アラブ連合のアフマド・アブルゲイト事務総長とエジプトの大統領も足並みを揃えて非難している。
アブルゲイト氏はこうツイートした。「聖なるコーランがスウェーデンのストックホルムで過激主義者によって燃やされたことを、最も強い言葉で非難する」
「このような過激で異常な行為は、特にスウェーデンにおいて、すべての人が非難・糾弾すべきだ」
「言論の自由は、過激主義者が異なる宗教の信徒間の憎悪をあおるための口実とはならない」と事務総長は続け、スウェーデン外務省のツイッターアカウントを掲載している。
エジプトもストックホルムの事件を強く非難している。
エジプト外務省の声明では、世界各地の数億人のイスラム教徒の感情を逆なでするような「不名誉な行為」と表現している。
同国は、ヘイトスピーチや暴力を刺激する危険性について警鐘を鳴らしている。
そして、寛容と平和的な共存の価値観を支持し、過激な行為で宗教を侮辱することを全面的にやめるように呼びかけている。