• レバノンの銀行のストライキが継続する中、改革派はソシエテ・ジェネラルおよび会長に対し訴追を開始したと主張
• リアド・サラメ総裁「レバノンの闇市場は中央銀行の手に負えなくなっており、中央銀行は危機を解消できなくなっている。解決には具体的な国家プロジェクトが必要であるためだ」

ナジャ・フーサリ

ベイルート：レバノンは忘れ去られてしまうかもしれないと、レバノンの独立諮問機関トップが20日に警告を発した。

経済社会評議会のチャールズ・アルビド議長は、一般労働組合本部で開かれた緊急会合の中で、救世主が現れなければ、国家が制御不能に陥る危険性があると述べた。

アルビド議長は「我々は、レバノンの命運にこれ以上ないほど無関心な指導者の下で、我々が知っているレバノンが変わってしまうのではないかと危惧している」と述べた。

「多くの国が忘れ去られ、それぞれの運命に委ねられてきた。世界が彼らに関心を失った後、貧困と暴力が蔓延した」

タイフ協定の産物である経済社会評議会は、レバノンの経済・社会政策の策定に関与するセクターの意見を伝えることを目的としている。

「祖国を救え」と題された今回の緊急会合は、レバノンの銀行に対する司法訴追と資本規制法案の不承認をめぐる、銀行によるストライキが3週目に入った時点で開催された。

また20日には、レバノン・ポンドが1ドル＝8万1,000レバノン・ポンドまで下落した。中央銀行が通貨市場、特に闇市場に対する影響力を失ったため、中央銀行の金融業務は1日あたり1,000万ドルにまで落ち込んだ。

レバノン首相官邸関係者はアラブニュースに以下のように語った。「司法省と最高司法評議会は、この行き詰まりを解決するための措置をとらなければなりません。この問題はレバノンの安定に影響を及ぼしているため、首相は介入したくてもできません」

レバノン銀行協会は、マウントレバノン検察官のガーダ・アウン判事が行う刑事訴追を停止しなければ、ストライキは終了しないと述べた。また、最高司法審議会に対し、一部の裁判官による起訴を停止し、預金者による銀行に対する訴訟を阻止するよう求めた。

同協会は、同国の金融危機の全責任を問われることを拒否している。

中央銀行のリアド・サラメ総裁は、アル・カヘラニュースに対し次のように述べた。「レバノンの闇市場は中央銀行の手に負えなくなっており、解決には具体的な国家プロジェクトが必要なため、危機の解消ができずにいるのです」

一方、汚職撲滅団体であるThe People Want to Reform the Systemは、アウン判事が月曜日にソシエテ・ジェネラルおよび会長のアントゥン・セフナウイ氏をマネーロンダリングの罪で起訴し、同行の資金を凍結する決定を下したことを発表した。アウン判事は、同協会が提出した訴状に基づいて行動を起こした。

同協会によると、アウン判事はこの事件をマウントレバノン裁判所の第一捜査判事であるニコラス・マンスール氏に伝え、捜査と必要な逮捕状の発付を要求した。

国会事務局は20日、資本規制法案を審議・承認するための立法会議の日程決定に失敗した。

国会のエリアス・ブー・サーブ副議長は次のように述べた。「前例にあるように、我々は議会の立法権を認めるが、合同委員会で出された内容によると、資本規制案は包括的な計画を伴わなければならない 」

数十人の国会議員は、新大統領が選出されるまで立法会議を開くことを拒否している。

メルヘム・カラフ議員とナジャト・サリバ議員は、大統領選の行き詰まりに抗議して、1カ月以上にわたって国会で座り込みを続けている。

二人は、Zoomで仲間の議員を前にして、「自分たちに都合の良い大統領を求めて小競り合いを行い、大統領選挙を遅らせている人たちに立ち向かいましょう」と呼びかけた。

さらに、この状況は憲法の規定に反していると述べ、「これは集団自殺であり、ひいては国民全体を意図的に殺害し、根絶やしにするものです」と続けた。

自由愛国運動（FPM）とヒズボラの間の緊張は、FPMのジブラーン・バシール代表が19日、ヒズボラがマラダ運動の指導者スレイマン・フランジエを大統領候補として支持していることについてハッサン・ナスラッラー事務総長を批判して以来、強まっている。

バシール氏は「我々は確信に基づいて大統領を選ぶ。誰も我々に誰かを押し付けることはできないし、誰も我々を混沌でもって脅かすことはできない」と述べた。