• 通貨の市場価値は、1月下旬に1ドル＝60,000レバノン・ポンド前後で推移していた
• 政治情勢は危機的にもかかわらず、大統領は不在で、議会での対立する同盟の膠着が続いているため、暫定政府しか存在していない

ベイルート: レバノン・ポンドは、同国の銀行が公開ストライキを再開したことから、火曜日の並行市場でドルに対して歴史的な安値に沈んだと、外国為替ディーラーが語った。

公式には1ドル＝15,000レバノン・ポンドで固定されているレバノン・ポンドは、ディーラーによると、現在は1ドルに対して100,000レバノン・ポンドで取引されており、2019年に経済危機が起こる前の1ドル=1,507レバノン・ポンドから急落した。

通貨の市場価値は、1月下旬に1ドル=60,000レバノン・ポンド前後で推移していた。

火曜日の安値は、レバノンの経済危機の中で、国民の多くを貧困に追い込む憂鬱な節目の1つとなった。

政治情勢は危機的にもかかわらず、大統領は不在で、議会での対立する同盟の膠着が続いているため、暫定政府しか存在していない。

長い間、厳格な引き出し制限を課していたレバノンの銀行は、実質的に預金者の生活資金を締め出していた。

しかし、火曜日には、銀行が無期限のストライキを再開したため、銀行は閉鎖された。

レバノン銀行協会が貸金業者への「恣意的」な司法措置と表現したことに抗議するため、先月初めからストライキが始まったが、その後、預金者は貯蓄回収を求める訴訟を行っている。

過去3年間の銀行の引き出し制限が国民の怒りを買ったことで、一部のレバノン人が武装強盗に頼るようになった。

訴訟で、裁判官たちは、銀行の取締役や役員の資金を差し押さえたり、顧客のドル預金を以前の1ドル=1,507レバノン・ポンドの為替レートでレバノン・ポンド建てで支払うことを金融機関に強制したりするよう求めていた。

先月末、暫定首相のナジーブ・ミカティ氏が介入し、銀行を調査する裁判官の1人の仕事を妨害したため、顧客は2週間のストライキから解放された。

レバノンは、昨年10月にミシェル・アウン大統領の任期が終了して以来、大統領が不在となっている。後継者を選出するために議会は何度も招集されたが、いずれの場でも大統領候補についての合意が得られていない。

AFP