
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は土曜、イスラエルがヨルダン川西岸の領土併合のための地図作成を開始したと述べた。
エルサレム:ヨルダン川西岸の領土を併合するためのイスラエルの一方的な措置は、そのような計画に対する米国の支持を危うくすると、デヴィッド・フリードマン駐イスラエル米国大使が日曜に述べた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は土曜、イスラエルがドナルド・トランプ米大統領の提案した和平プランに従ってヨルダン川西岸の領土を併合するため、地図の作成を開始したと述べた。ヨルダン川西岸はパレスチナが国家建設のために求めている土地である。
「トランプ大統領の和平プランは、大統領、ネタニヤフ首相、およびそれぞれの高官が3年以上にわたって綿密に協議した成果である」と、フリードマンはTwitterで述べた。「イスラエルはイスラエル・アメリカ共同委員会による地図作成プロセスを完了させなければならない」
「委員会によるプロセス完了前のあらゆる一方的な行動は、プランと米国の承認を危うくする」と、フリードマンは述べた。
トランプのプランは、イスラエルと将来のパレスチナ国家が並び立つ2国共存解決を想定するものだが、パレスチナがあっさりと拒絶した厳しい条件が含まれている。この青写真はイスラエルに対し、米国による入植地の承認やヨルダン渓谷に対するイスラエルの支配権など、同国が長く求めていたことの多くを与えている。
3月2日の投票で再選を目指すネタニヤフは、ホワイトハウスからの牽制圧力にもかかわらず選挙前に併合を進めることを求める入植地の指導者たちや、選挙で争っている右派内閣の閣僚たちからのプレッシャーにさらされてきた。「(米国の)承認は最も重要なことであり、それを危うくしたくない」と、ネタニヤフは土曜、内閣に対して話している。
土曜、ネタニヤフは選挙決起大会で、併合するエリアにはイスラエルの全ての入植地とヨルダン渓谷が含まれるだろうと語った。それらの領土は1967年の中東戦争でイスラエルが勝ち取って以来、軍事占拠下に置かれ続けているが、パレスチナは将来の国家建設のために同じ土地を求めている。
トランプが1月28日にプランを提示したすぐ後、ネタニヤフは同国政府が数日以内にイスラエルの支配権を入植地とヨルダン渓谷へ拡大し始めることを示唆した。しかし土曜、ネタニヤフは発言を撤回したように見えた。
「我々は1967年以来待ち続けている。一部の人たちは数週間で大きな取引を実現させようとしている」と、ネタニヤフは決起大会で述べた。
ほとんどの国が、戦時に占拠した土地へのイスラエルの入植は国際法に違反すると見なしている。トランプが米国の方針を変えてそのような異議を取り下げたため、イスラエルによる領地併合の見込みが幅広い非難を引き起こしてきた。
パレスチナは入植地が将来の国家建設を実現不可能にしていると述べている。イスラエルは安全保障上の必要性と共に、入植している領土とは聖書にも書かれている歴史的な結びつきがあることを挙げている。
ロイター