
アンカラ:現職のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏が争う大統領選決選投票が日曜日に実施され、トルコ人は継続を望むか変化を望むかを決定することになる。
投票は現地時間の午前8時に開始され、午後5時に終了し、結果は1時間以内に発表される予定だ。
5月14日の大統領選挙の第1回投票では、エルドアン氏は49.5%の票を獲得し、完全勝利にわずか0.6%及ばず、ライバルのクルチダルオール氏は44.88%を獲得し、3人目の候補者である超国家主義的な政治家シナン・オガン氏は5.17%を獲得した。
5月14日の議会選挙の結果、エルドアン氏は同氏が率いる与党連合・人民同盟を通じて600議席中323議席を獲得し、過半数を維持した。
新しい議会の構成は、イスラム主義や国家主義の傾向を持つ右派が中心となっている。イスラム主義準軍事組織ヒズボラに直接関係している自由大義党(フューダ・パル党)は、エルドアン氏のリストに加わり、3議席を獲得することに成功した。
2週間にわたる第2ラウンドに向けた選挙運動では、世俗的で親欧米派のクルチダルオール氏が、壊滅的な経済状況や現在のナショナリズムについての懸念を中心に演説し支持者を活気づけた。同時に、投票先を決めていない国家主義者の有権者を獲得しようとした。
「これはもはや選挙ではなく、エルドアン現大統領に対する国民投票だ」とクルチダルオール氏は繰り返し述べた。彼はまた、トルコにいる360万人のシリア難民を本国に送還すると公約し、「国境は我々の名誉である」と付け加えた。
5月14日に約600万人が初めて投票し、5月14日以降に18歳になった約5万人の新しい有権者が第2ラウンドで投票に行くことになる。
トルコでは、5月14日に86.2%という高い投票率を記録し、5500万人以上が投票所に足を運んだ。日曜日に実施される第2ラウンドにおいても同様の傾向が予想される。
国内メディアの約90パーセントが政府の管理下にあるため、国営メディアの報道はほとんどエルドアン氏のキャンペーンを支持していた。
金曜日、政府はクルチダルオール氏の携帯電話によるテキストメッセージキャンペーンの配信を阻止した。
同日、ソイル内務大臣は野党を厳しく批判し、「米国志向の政策を行う者は誰でも裏切り者と見なされる」と述べた。
第1ラウンドの第3候補者であるオガン氏は月曜日、決選投票でのエルドアン氏への支持を表明した。オガン氏の支持によって選挙情勢がエルドアン氏に有利に傾くかどうかはまだ分からないが、オガン氏の支持者全員が現職に投票するわけではなく、投票しないことを選ぶ人もいるだろうと予想されている。
クルチダルオール氏は、6つの幅広い政党で構成される野党連合と、左翼や超国家主義団体など、いくつかの非主流派野党によって依然として支持されている。
東部と南東部のクルド人が多数を占める州や、エルドアン氏がリードしている主要な中心地での投票率が、結果を左右することになる。同国の親クルド派の人民民主党(HDP)は、決選投票でクルチダルオール氏を支持すると発表した。
第1回投票で棄権した約850万人のトルコ人の投票パターンも結果に影響を及ぼすだろう。
一方、エルドアン氏は木曜日、CNNトルコに対し、選挙後に財政支援についてアラブ湾岸諸国に「感謝」を示すと語った。
大統領は2月、9年ぶりにUAEを公式訪問した。それに続いて、4月にはサウジアラビアを訪問した。両国はトルコの中央銀行に数十億ドルを預け、トルコに重要な投資を行った。