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シリア北西部の反体制派拠点で空爆:国防省

ロシアによる空爆後にボランティア活動をする「ホワイトヘルメッツ」のメンバーたち。2023年6月25日、シリアのジスル・アッシュグール。(ロイター)
ロシアによる空爆後にボランティア活動をする「ホワイトヘルメッツ」のメンバーたち。2023年6月25日、シリアのジスル・アッシュグール。(ロイター)
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29 Jun 2023 05:06:40 GMT9
29 Jun 2023 05:06:40 GMT9
  • イドリブでは過去1週間だけで、シリア体制とロシア軍による攻撃で民間人16人と戦闘員13人が死亡している

ベイルート:シリア軍とロシア軍はシリア北西部の反体制派拠点に対する空爆を実施した。シリア国防省が28日に発表した。この地域ではここ一週間、死者を伴う攻撃が増加している。

国営通信SANAによると、同省は声明の中で、シリア軍はイドリブ地域において「友好国ロシアの軍と連携し、テロ組織の要塞化された拠点を標的とした精度の高い空爆およびミサイル攻撃を実施した」と述べた。

また、この作戦は、隣接するハマー県の住宅地において「連日繰り返されている民間人への攻撃に対する対応」であるとした。

武器、弾薬、ドローンがあったこれらの拠点は「完全に破壊された」という。

この空爆の日付は明らかにされていないが、イギリスを拠点とする戦争監視団体「シリア人権監視団」によると、この発表の前日にはロシアの空爆により、反体制派掌握地域であるイドリブを支配しているジハード主義組織「ハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)」の戦闘員8人が死亡している。

断続的な衝突はあるものの、シリア体制の同盟国であるロシアと反体制派の支援国であるトルコが仲介した停戦合意は、2020年3月以降シリア北西部においては概ね守られている。

しかし、シリア人権監視団によると、最後の反体制派拠点であるイドリブおよび近隣地域ではここ数日攻撃が増加している。

同団体によると、イドリブでは過去1週間だけで、シリア体制とロシア軍による攻撃で民間人16人と戦闘員13人が死亡している。

一方、ジハード主義組織が同期間に政府支配地域で行った砲撃やドローン攻撃で、子供3人を含む民間人6人と兵士1人が死亡しているという。

25日には、イドリブにおけるロシアの空爆により少なくとも13人が死亡した。同団体によると、これは今年シリアで行われた攻撃の犠牲者数としては最多である。

死者の中には、子供2人を含む少なくとも9人の民間人が含まれていた。そのうち6人はジャバル・アル・ザウィヤの青果市場での死者だ。

体制支配地域では、ラタキア県のカルダハ村(バッシャール・アサド大統領の家系の出身地)付近で行われたドローン攻撃により民間人1人が死亡したという。

12年に及んでいるシリア内戦は、平和的な反政府デモに対するアサド政権の弾圧が激しい紛争に発展し、外国勢力や世界的に活動するジハード主義組織が介入したことで勃発した。

この内戦は50万人以上の死者と数百万人の難民を出している。

反体制派支配下のイドリブには約300万人が住んでいるが、その約半数は難民だ。

AP

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