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サウジアラビアの石油施設を攻撃することの本当の代償

サウジアラビアの紅海沿岸都市ジェッダにあるサウジアラムコの石油施設から煙と炎が立ち上る。(AFP)
サウジアラビアの紅海沿岸都市ジェッダにあるサウジアラムコの石油施設から煙と炎が立ち上る。(AFP)
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27 Mar 2022 12:03:40 GMT9
27 Mar 2022 12:03:40 GMT9

2019年9月14日に、ドローンがサウジアラビア東部アブカイクの石油生産施設を攻撃したとき、日本政府は即座に非難した。そして、実のところ、起きたことをありのままに「テロ攻撃」と呼んだ最初の国が日本だった。

私はこの事をよく覚えている。なぜなら、当時の防衛大臣であった河野太郎氏も私も、「日本版ダボス会議」とも言われる、毎年恒例のG1グローバルカンファレンスに参加しており、私はその場を利用して質問をさせてもらったからだ。

「今の時点で最も悲観的なシナリオは、ホルムズ海峡で何かが起こって、石油の供給が減り、世界経済に衝撃をもたらすことだ。サウジアラビアの施設に対するこの攻撃の後、石油価格はすでに上昇していると思うので、それが今最も心配なシナリオだ」と河野氏は付け加えた。

ご存知のとおり、経験豊かな政治家である河野氏は、外務大臣を務めたこともあり、現在は行政・規制改革担当大臣に起用されている。日本はエネルギーの純輸入国であり、サウジアラビアは同国のエネルギー需要の40%近くを供給している。当然のことながら、その後数日間、会議と日本の報道での話題の中心はアブカイクの石油施設攻撃となった。そのような脅威が続けば、エネルギー供給のほぼ半分を失う危険がある国では当たり前のことだ。

およそ2年半後の3月25日に行われた、私の故郷ジェッダにあるアラムコの施設に対する無人機攻撃まで時間を進めよう。私は、河野氏のニュアンスに富んだ、先見の明のある、的確な言葉で表現されたコメントと、米国のアントニー・ブリンケン現国務長官が出した、弱々しく、当たり障りのない、ほとんど意味のない声明とを比較せずにはいられなかった。

しかし、残念ながら、石油価格が上昇し続けると予想されるため、米国の読者やその他の世界中の人々が最も厳しい影響を受けることになるだろう。

ファイサル・J・アッバス編集長

一方で、米国の外交を主導する国務長官が、ついにフーシ派の行動を「テロ攻撃」と表現し、サウジアラビアの石油生産施設が明らかに「民間インフラ」に分類されると認識したことは称賛に値するが、彼の政権が答えるべき非常に単純な疑問がまだ残っている(ヴォルテールのような物言いではあるが)。

ブリンケン長官、テロリスト以外に誰がテロ攻撃を犯すというのですか?では、一体どうして、いまだに米国政府はフーシ派をテロ組織として再指定していないのでしょうか?

ところで、読者の皆さんは、私がコラムで繰り返しフーシの責任を追及することを訴えているので、まるで壊れたレコードのように聞こえ始めていると思うかもしれない。これは事実であり、なぜ事実なのかというと、世界中の多くの人々と同様に、この国に住む私たちも、自由な世界のリーダーであるアメリカが正しいことをすることを期待しているからであって、私たちがアメリカの保護に依存しているからではない。依存していたらどのような状況になるか。ウクライナを見ればわかるだろう。

米国で本稿を読んでいる人は、国境の勇敢な軍隊と消防現場の民間防衛官たちのおかげで、25日のジェッダでの攻撃後すぐに生活が正常に戻り、今週末のF1レースは計画どおり続けられたことを知っているはずだ。

しかし、残念ながら、供給懸念のために世界中の石油価格が上昇し続けると予想されるため、米国の読者やその他の世界中の人々が最も厳しい影響を受けることになるだろう。河野元防衛大臣が警告したとおりに。

全世界が価格上昇で苦しんでいるときに、世界のエネルギー供給を守るためには、サウジアラビアを孤立させることはできないし、させるべきではない。

ファイサル・J・アッバス編集長

数日前、サウジアラビアは、フーシ派の石油施設攻撃に起因するいかなる石油供給問題についても責任を負いかねると発表した。ご存知の通り、1939年に初めて国外に石油を出荷して以来、サウジアラビアは世界中の顧客にとって信頼できる供給国であり続けている。2019年にアブカイクの石油施設への攻撃が発生した時でさえ、記録的な速さで、そして予想よりも早く、石油生産能力を回復することに成功した。

しかし、ウクライナの状況による不確実性によってさらに高騰した価格で、世界中が苦しんでいるときに、世界のエネルギー供給を守るためには、サウジアラビアを孤立させることはできないし、させるべきではない。

ウクライナがロシア軍と戦い続ける中、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、土曜日にカタールのドーハ・フォーラムでオンライン演説を行った。興味深いことに、大統領はエネルギーの産出量の増加を促した。「エネルギーを武器にして世界を強請ることは誰にもできないということをロシアのあらゆる人々に理解させるために、エネルギーの産出量を増やして」とゼレンスキー大統領はドーハ・フォーラムで発言した。

もちろん、いくらエネルギーの産出量を増やしても、生産施設が標的にされ、出荷がイランとその手下によって脅かされている限り、市場は安心できないだろう。

この問題は、世界中のほとんどの家庭に影響を与える国際的な問題だ。したがって、サウジアラビアはあらゆる支援を受けるに値する。最大限の宥和ではなく、最大限の圧力をフーシ派とイランにいるその後ろ盾にかけ、民間人を故意に狙うことはもちろん、世界のエネルギー安全保障に手出しをすることが必ず罰せられるようにしなければならない。わかりやすく言うと、エネルギー料金を減らすためには、世界的な関与を強める必要があるということだ。とてもシンプルな話だ。

  • ファイサル・J・アッバス氏はアラブニュースの編集長。ツイッター: @FaisalJAbbas
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