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私たちレバノン人は、私たちにふさわしい議会を手に入れる

2022年5月8日、ベイルートでアブダラ・ブ・ハビブ外相の講演に耳を傾けるレバノンのミシェル・アウン大統領。(Dalati Nohra/ロイター)
2022年5月8日、ベイルートでアブダラ・ブ・ハビブ外相の講演に耳を傾けるレバノンのミシェル・アウン大統領。(Dalati Nohra/ロイター)
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09 May 2022 04:05:24 GMT9
バリア・アラマディン
09 May 2022 04:05:24 GMT9

レバノン国民は、政治がもたらした現状を、日々刻々と思い知らされている。誰もが常に感じている飢餓感、基本的な薬も手に入らない病状の苦しみ、停電や慢性的な物資不足、果てしない行列、制度の崩壊、終わらない屈辱などである。私自身、うつ病の蔓延に悩まされる人々にプロザックを送ってほしいという要望は数え切れないほど受けてきた。

もし、5月15日の議会選挙を終えたレバノン国民がふと我にかえると、いつもと変わらず、売国的で腐敗した派閥に再び投票してしまったことに気づいたなら、と考える。あるいは投票する人があまりにも少なかったために、吸血鬼や泥棒のような政治家が勝利を収めているのを目にしたらどうだろう。それが現実になった場合、言いたくは無いが、私たちはあと4年間は飢餓と社会の混乱、そしておそらくは内乱を受け入れるべき存在である、ということであろう。

私たちは、単に状況が悪いから投票すべきなのではない。もっともっと状況が悪くなる可能性があるから投票すべきなのだ。急進的な変化を求め、決定的な投票をしないことは、迫りくるハルマゲドンに対して熱狂的に「イエス」と言うことを意味する。

すべてのレバノン人が選択の余地を与えられているわけではない。ヒズボラが支配するいくつかの選挙区では、他党候補者がジャーナリストの前で公然と選挙戦を辞退するだけでなく、そもそも立候補したことを謝罪し、ハッサン・ナスラッラー師への永遠の忠誠を誓うという忌わしい光景を目にすることになった。

ベッカー県3区のある地区では、3人の候補者が相次いでこのような屈辱的な選択を強いられた。このような事態を招いたのは、暴力、殺害予告、そして明白な贈収賄であることは想像に難くない。候補者は暴力にさらされ、もし辞退しないなら娘や妻を強姦したり殺したりするというグロテスクな脅迫を受けた。ナビ・ベリ氏率いるアマル党メンバーは、公的な活動に従事する活動家を殴打した。全国にわたり、ヒズボラが支配する選挙区で候補者の数が最も少ないのは、気が滅入るほどの明白な理由があるのだ。

バールベック・ヘルメル県の候補者であるシーア派の学者、フセイン・ラード博士を、母親の命日の式典で襲って怪我をさせるような怪物が存在する。ラード博士は、彼と彼の家族を狙った暴力的で脅迫的な事件の数々を思い出す。その中には、重武装した攻撃者が彼のいる家を取り囲み、治安部隊に救出されるまで発砲した事件もある。これが、2022年にヒズボラに挑戦するために必要な覚悟なのだ。

ムフティー・アーメド・カブラン師のような説教師のプロパガンダは、このヒズボラ/アマル党の「シーア派コンビ」の「神聖な候補者名簿」に投票しないことは、人類に対する神の願いに反する行動をとることを意味する、というものだ。誰が彼らに反論できるだろうか。しかし幸いなことに、何人かの勇敢なシーア派聖職者が、このような恥知らずで冒涜的な宗教の乱用を糾弾している。

彼ら自身、反対者や活動家、そして市民を身体的に攻撃する許可を与えるような下劣な宗教を信仰していると考えているのだろうか?ナスラッラー師は、腐敗し、崩壊し、屈辱的な国家の現状――彼にとっては好都合な――が、目の前で引き裂かれ、足下に踏みつけられるかもしれないと認識しているのかもしれない、というのは希望的観測に過ぎないのだろうか。このような極端な選挙対応からは、彼らの混乱した状況が伺える気がするのだ。

ナスラッラー師は、レバノン国民(キリスト教、シーア派、スンニ派、ドルーズ派)が団結して彼に対抗したなら、ヒズボラは無敵とは程遠いことを承知しているのである。実はこうした残忍な強さの誇示は、レバノン国家の評判を貶めるために不断の努力を重ねてきた、このイランによる裏切り者の傀儡が、弱さと脆弱性を認めて叫んでいることを示しているのだ。

悪の勢力が、信頼できる選択肢を握りつぶし、私たちの投票を妨害するために、あらゆる手段を講じようとしている。今は、我々の国家の存亡をかけた重要な瞬間である

バリア・アラマディン

レバノンの終末を受け入れたくない国民は皆、いくつかの義務を負っている。自分の選挙区で最も強力な急進的変化の支持者が誰なのか、誰が勝つ見込みがあるのか、そして誰が後に国を裏切って「ヒズブ・アル・シャイタン」の側につくのかを研究すること。そして、自分の知り合いに同じことをするよう促すことだ。

自由愛国運動(FPM)の指導者であるゲブラン・バシール氏は、選挙費用の上限を超えているとして、ライバル政党を公式に告訴している。しかし、この男は、義父の好意で、大統領警護隊の警備員を含むとされる私設軍隊を引き連れて旅行するなど、考え得る限りの礼儀作法を破ってきた。

これがきっかけで、国民全体の彼に対する憎悪と嫌悪の感情が燃え上がった。彼が自分の地区を訪れるのを阻止するために、市民は火のついたタイヤで道路を封鎖した。通常であれば、彼の意見も聞くことが必要だという意見も理解できる。しかしこの人物は、文字通り悪魔と契約してしまったようなものなのだ。

心強いことに、(外務省のFPM党員が手続きを極端に複雑にしようと画策したのにもかかわらず)国外居住者の早期投票が高い水準で行われている。これは、クルナ・イラダやインパクト・レバノンといった組織や、ディアスポラ(国外在住の自国民)の関与と活動を促進するための施策を惜しみなく支援した実業家たちのおかげである。ヒズボラはもちろん、彼らが外国大使館やイスラエルのために行動していると非難するが、そのようなレトリックはあまりにも使い古され、もはや誰も耳を傾けないだろう。

投票に参加したことは、私にとって興奮と誇りの瞬間であった。また、おそらく国家としてのプライドと自信を取り戻す第一歩となるであろう。在外投票では大変な行列ができたが、特に若い人たちの間で高揚感があるように見える。これまで政治に関心を持たなかった市民が、ソーシャルメディアの影響もあって、かつてないほどの参加意識を見せ、腐敗への警戒心を強めている。

しかし、活動家たちは、海外からの投票がレバノンで無効にされたり、抑制されたりすることを懸念している。また、特定の派閥が支配する地区での投票の公正さも懸念事項だ。イラクで起こったように、イラン政権がヒズボラに対し、大きく勝利する以外の結果を受け入れるなと命令する恐れもある。したがって、選挙後は民意を確実に実現するために、市民活動が一層必要とされるであろう。

悪の勢力が、信頼できる選択肢を握りつぶし、私たちの投票を妨害するために、あらゆる手段を講じようとしている。今は、我々の国家の存亡をかけた重要な瞬間である。

もし今回失敗したとしても、4年後には、まだ一貫した国家であるレバノンがこの破滅的な失態を正すだろう。そんな話を本気で信じる人がいるだろうか。

したがって、今回の選挙は、私たちレバノン人の人生の中で、最も重要なものであることは間違いない。どうか、あなたの一票を、細心の注意を払って使ってほしい。私たちの命と未来は、それにかかっているのだから。

・バリア・アラマディン氏は受賞歴のあるジャーナリストで、中東および英国のニュースキャスターである。彼女は『メディア・サービス・シンジケート』の編集者であり、多くの国家元首のインタビューを行ってきた。

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