
アラブニュース
ジェッダ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は6日、ジェッダの歴史地区に新たな息吹を吹き込むことをめざし、大規模な15年プロジェクトを立ち上げた。
プロジェクトの目的は、ジェッダの居住環境を再整備し、新たな企業や文化プロジェクトを呼び込み、ジェッダを意欲的な起業家が集まる中心地とすることにある。
アルバラド地区として知られるジェッダの歴史地区には、600を超える歴史的建造物、歴史ある36のモスクや5か所の重要な市場がある。さらに古代の回廊や広場、古い歴史を持つ紅海沿岸地域など価値ある重要史跡を抱えている。ジェッダは主要な巡礼ルート上にあり、イスラム教の黎明期からの巡礼の歴史を観光客に伝えられるよう、今回のプロジェクトの一環として再建される予定だ。
5キロにわたる沿岸地区は再開発され、緑地と公開庭園が整備される。
今回のプロジェクトは、都市計画と自然保護を人々のニーズにより調和させる現代的ビジョンに基づき、住民や訪問者の中に潜む創造性を引き出すことを目的としている。
ジェッダ歴史地区は創造性を養う場となることが期待されており、サウジの起業家やアーティストがクリエイティブなコミュニティで、そして数々の歴史・自然遺産と現代建築が交差する環境で交流することになるだろう。
プロジェクトでは、漁村であった紀元前3世紀以降、交通・交易・文化の中心地となったジェッダの歴史遺産に重きを置いている。カリフのウスマーン・イブン・アッファーンが公式の海港として建設して以来、ジェッダは旧市街を超えて発展し、ついに2014年にアラバラド地区はユネスコ世界遺産に登録された。