

リヤド:湾岸協力理事会(GCC)事務局長が、イエメン危機の解決に向けたあらゆる国際的取り組みを妨害するフーシ派のテロ攻撃に対抗するよう、改めて国際社会に対し呼びかけた。
リヤド訪問中のイエメン担当ハンス・グルンドベルグ国連特使と会談中の、ナーイフ・アル・ハジュラフ事務局長による発言として、GCCが発表した。
イランの支援を受けるイエメンの武装組織フーシ派がアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビを攻撃して死者3名・負傷者7名を出し、国際社会から広く非難の声が上がった翌日、グルンドベルグ特使がリヤドを訪問した。
アル・ハジュラフ事務局長は、国連とグルンドベルグ特使によるイエメン内戦の政治的解決を探る取り組みをGCCが支援することを確認し、フーシ派にさらなる圧力をかけ和平交渉に本腰を入れさせるよう、国際社会に呼び掛けた。
事務局長はさらに、フーシ派がアブダビのみならず、国境越しにサウジアラビアの民間人や民間施設を狙ったミサイルやドローン(無人機)攻撃を継続していることを強く非難し「言語道断の国際法違反行為であり、地域の安全と安定に対する脅威だ」と述べた。
さらに国際法および国際人道法に則り、フーシ派に責任を負わせるよう求めた。
グルンドベルグ特使は、サウジ・イエメン開発再建プログラム(SDRPY)の監督官を兼務するムハンマド・ビン・サイード・アル・ジャベル駐イエメン大使とも会談し、国連の取り組みに対するサウジアラビアの支援について協議した、とサウジ通信社が報じた。
両者は、イエメン危機の解決に向けた国連・サウジ共同の政治的取り組みについて協議した。大きな背景として、フーシ派が国連や国際社会の停戦実施に向けた取り組みを頑なに拒み、イエメン国民への被害拡大をものともせず、サウジアラビアやUAE内の民間・経済施設への攻撃を続けていることがある。