
ロジェン・ベン・ガセム
リヤド:家庭料理の腕前で名高いのはサウジ女性たちだが、新型コロナウイルス(COVID-19)のロックダウンの期間中に、驚きの対抗馬が現れた。料理の隠れていた才能を発揮する男性たちだ。
ウイルスの感染拡大を阻止するために導入された外出禁止令がきっかけで、男性たちはさっと美味しい料理を作って給仕する能力を誇示するチャンスを得ている。
品質監査員のアフマッド・ビン・イブラヒムさんは、外出禁止令発令中ずっと家庭で過ごしており、台所仕事の手伝いを楽しんでいる、とアラブニュースに語った。
「母が野菜を切って料理をしている間、母の手伝いをするのが気に入っています。でも料理の仕方を学んだのは、数年前アメリカに留学していた頃でした」と、イブラヒムさんは語った。
アメリカにいた頃、お母さんとYouTubeが料理の先生になってくれた。お気に入り料理はカブサ、ステーキ、ケサディーヤだ。
[caption id="attachment_12789" align="alignnone" width="500"]「最近父が裏庭でしょっちゅう料理をしたり、直火焼きをしたりしているので、私はずっと手伝っています」、とイブラヒムさんは付け加えた。
タブーク出身の大学生、ファレス・アル・ハルビさんは家族の気分を和らげるために、新たなレシピを作ろうとして台所に入り、ロックダウンの期間を有効に利用してきた。
「外出禁止が始まって以来、マンディー(肉とライスで作った伝統料理)、チキンブロースト、ピザ、グリル料理、バジルソースのパスタの5品を作りました」
COVID-19の規制措置が導入されてようやく、ヘルシーな食事をつくる才能が開花した、とアル・ハルビさんは語った。
「家族は私の料理の味を心から褒めてくれるし、気に入ってくれています」
COVID-19の公衆衛生上の危機が一旦終息しても、料理は続けるつもりだとアル・ハルビさんは付け加えたが、その一方で、従兄弟・従姉妹と家族にとっての料理のやりがいについても紹介してくれた。
「毎日、家族の1人が料理を作らなければならないし、母や父といった専門家に評価されることになるのです。このために、素晴らしいけど、ちょっとしたコンペになっているのです。誰もが美味しくて独創的なものを作りたいと思っていて、私たちはまたそんな料理を作りたいと思って気持ちが奮い立つのです」
このような状況下で、家では使えない食材の代替品を見つけることが困難なことも時にはある、とアル・ハルビさんは指摘した。「家族のための適切な食材の量を予想することもまた難しいです。生地を作って、形にすることもまた困難です」
アル・ハルビさんの兄弟、建築家のアブドゥッラフマーンさんは家族のために、加圧調理されたチキンとライスの料理、マッドハウトを初めてつくって、料理意欲をかき立てられた。
[caption id="attachment_12790" align="alignnone" width="511"]「私にとって初めての料理だったので、自分に才能があるかどうか分かりませんでしたが、いくつかの注意点が必要なことは間違いありませんでした」と、アブドゥッラフマーンさんは語り、作った料理は好評だったと付け加えた。「YouTubeには、クールなサウジのシェフが一杯出てくるし、その動画はとてもシンプルで見習って作りやすいのです。とりあえず料理を作ってみたいと思う人なら、誰にでも役に立ちます」
アル・ハルビさんの姉妹、シャハッドさんは台所で兄弟の才能を見て驚き、彼らと必死で張り合う努力するつもりだ、とアラブニュースに語った。
現在アメリカに留学中の弟、カリードさんについて話し、「彼は海外の料理を試すのが好きで、新鮮な食材やいろいろなスパイスを使います。アボカドトースト、ステーキ、チーズケーキ、エキゾチックなジュース、リゾットを作るのが好きです」
家族の男性が台所で試行錯誤の段階にあるとき、台所は乱雑な状態を避けられない場合もあるが、現在の困難な状況下でなら、大抵のお母さんたちはそんなお手伝いでも、してもらって間違いなく満足で嬉しいだろう。