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フランスの調査団がレバノンでカルロス・ゴーンに尋問を行う

同高官は、具体的な日程や、ゴーン被告から入手しようとしている情報の詳細などについては言及していない。(AFP)
同高官は、具体的な日程や、ゴーン被告から入手しようとしている情報の詳細などについては言及していない。(AFP)
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27 Dec 2020 12:12:53 GMT9
27 Dec 2020 12:12:53 GMT9

ベイルート:12月26日(土)、レバノンの法務省高官によると、フランスの調査団が来月ベイルートへ赴き、ルノー・日産のカルロス・ゴーン前会長の尋問に参加するという。

同高官は、具体的な日程やゴーン被告から入手しようとしている情報の詳細などについては言及していない。

大手自動車メーカーの会長を務めていたゴーン被告は、レバノン、ブラジル、フランスの三つの国籍を有している。昨年日本から劇的な方法で逃亡を図って世界の注目を浴び、2019年12月30日にレバノンに入国している。

日本での裁判に加え、この66歳のビジネスマンはフランスでも多くの司法上の難題に直面している。それには脱税や、ルノー・日産連合の実権を掌握する立場を利用したマ  ネー・ロンダリング、詐欺行為、企業資産の不正使用といった容疑が含まれている。

このレバノン高官は規制の関係上匿名を条件としているが、フランスの調査団がレバノン調査団と共にゴーン被告の取り調べを行おうとしていると語った。

調査に関する情報はフランスの法律のもとで機密扱いとされており、フランスの法務省官僚からは、先の報道に関する12月26日(土)のコメント要求に対する回答はまだない。

日本の大手自動車メーカー日産のトップを20年間勤めた後、ゴーン被告は2018年11月、背任行為、個人的利益を目的とした企業資産の不正使用、それに自身の役員報酬金額の部分隠蔽による証券取引法違反のかどで日本で逮捕された。彼は不正行為について否認しており、保釈金を払って自宅軟禁下で裁判を待っている間に日本脱出を図った。彼は昨年来レバノンにいるが、日本へ強制送還される様子はない。

フランスでは少なくとも2件のゴーン被告関連の調査が開始された。一つはルノーとオマーンの販売会社との間の不審な取引、並びにルノー・日産連合のオランダベースの持株会社RNBVによる私的な旅行やイベントに対する疑わしい支払いに関するものだ。

もう一つの調査は、ヴェルサイユ宮殿でのゴーン主催のパーティーに企業資金を不正使用した疑いに焦点が当てられている。

フランス側の尋問は、2009年から2020年まで行われた一連の財務違反行為の首謀者を判断することが目的となっている。

それにはルノーとオマーンのSBA自動車ディーラーとの間の「不審な財務上の金の流れ」が含まれている。尋問のこの側面については、オランダベースのルノー・日産持ち株会社RNBVによって支払われた数百万ユーロに及ぶ旅費その他の経費が焦点の的となっており、その支払いはゴーン被告の個人的な使途のためだったのではないかという疑惑がかけられている。

ゴーン被告のフランス弁護士団によると、SBA への支払いはベルシャ湾岸地区における車の販売高を伸ばしたことに対する「正当なボーナス」であり、その資金がゴーン被告とその家族の私的な利益となったようなことはない、と嫌疑を否定している。

昨年ルノーは、日産の内部監査の結果、RNBVにゴーン被告との関連が疑われる経費1,100万ユーロが見つかったと発表した。それには航空機による渡航、個人的支出、非営利団体への寄付などが含まれているという。

AP

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