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リヤド:2022年の第1四半期間、サウジアラビアでパンデミックの後遺症からの回復が続く中、小売支出を後押ししそうな個人金融ローンを利用する国民が増加した。
サウジアラビア中央銀行の最新統計によると、サウジアラビアの金融会社が貸し付けた融資総額は、前四半期の682億SRから2022年第1四半期末には4.4%増の711億SR(189億6000万ドル)だった。
この増加は主に個人向け融資によるもので、第1四半期末には18億SR増加し163億SRとなった。また、この増加は銀行が「その他」の融資に分類している5億SRの増加によるものでもある。
中央銀行のデータでは、第1四半期の不動産融資は2021年前期と比較して1.3%増加し、260億SRとなったことがさらに明らかになった。このうち、法人向け不動産融資のシェアが14.6%にとどまるのに対し、第1四半期末時点ではリテール融資が85.4%を占めた。
2021年第4四半期と比較すると、法人向け不動産融資は、リテール融資の0.72%増に対して、4.74%増と高い伸び率を記録した。
金融会社による非小売業向け融資の総額は、第1四半期末時点で3.9%増加し、合計175億SRとなった。同期間中、リテール融資は4.5%増の536億SRとなった。前年同期と比較すると、金融会社によるリテール融資は439億SRから22%増加した。
非小売業向け融資の内訳を借り手セクター別に見ると、建設業が23%と最も高い割合を占め、第1四半期の融資総額は約40億SRとなった。
第1四半期の第2位は商業部門で21.5%のシェア、第3位はサービス部門で15.5%のシェアであった。
小売業以外の企業の規模別内訳は、零細・中小企業が87%を占め、残りはその他の非中小企業が占めている。
サウジアラビアの金融会社および不動産投資ローン借り換え会社は、2022年第1四半期末の総資産が703億SR(187億5000万ドル)であったと報告した。
こうした業績に対するサウジ・リファイナンス社の貢献度は全体の4分の1近くに達している。
金融会社の資産は、前四半期末から5%、2021年同四半期から20.7%増加した。第1四半期末の総資産に占める不動産金融でない企業の割合は約55%、不動産金融専業企業の割合は約21%であった。
全金融会社に生じた純利益は、前期のSR1億300万から2022年第1四半期にはSR8億9,300万に増加した。これは、純利益が前四半期比で約39倍に増加したことを意味する。
この急増は主に、不動産金融でない企業の純利益が昨年第4四半期の1,900万SRから2022年第1四半期の7億7,600万SRに増加したことに起因している。
中央銀行が提供したデータでは、サウジ・リファイナンス社のシェアは明らかにされていないが、同社の資産の伸びは他のグループと比較して際立っている。
2021年第1四半期と比較すると、不動産金融でない企業の純利益は、2020年第4四半期の2億7,100万SRから98%増の53,900万SRと、ほぼ倍増した。